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	<title>失恋 | 社会の底辺からこんにちは</title>
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		<title>永遠の愛なんて</title>
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		<dc:creator><![CDATA[オリエンタル納言]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 07 Nov 2024 11:00:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[オリエンタル納言日常日記]]></category>
		<category><![CDATA[マッチングアプリ]]></category>
		<category><![CDATA[叫んで]]></category>
		<category><![CDATA[失恋]]></category>
		<category><![CDATA[愛してほしいと]]></category>
		<category><![CDATA[遠距離恋愛]]></category>
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					<description><![CDATA[キッチンの片隅で体操座りをしながらタバコを吸うワタシの目から、涙が溢れて止まらなかったんです。 彼はワタシのことを「愛していない」と分かっていたから。 寝息を立てながら布団で気持ちよさそうに眠る姿を見守り、「これが最後に [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>キッチンの片隅で体操座りをしながらタバコを吸うワタシの目から、涙が溢れて止まらなかったんです。</p>
<p>彼はワタシのことを「<strong>愛していない」</strong>と分かっていたから。</p>
<p>寝息を立てながら布団で気持ちよさそうに眠る姿を見守り、<strong>「これが最後になるだろう」</strong>と悟りました。</p>
<p>もう、二度と会うことはないということも。</p>
<p>換気扇の音で思考がかき消されてしまいそうになるのを必死に保ちながら、いつもよりも長く、深く、深呼吸をするみたいに煙を体の隅々まで入れていたのです。</p>
<p>少しでも、この時間が長く続くことを心のどこかで願いながら・・・。</p>
<h4><span id="toc1">会えない日々が</span></h4>
<p>彼と出会ったのはマッチングアプリでした。</p>
<p>ワタシよりも2、3個年下の彼の腕には、彫りかけのタトゥーが施されていたのです。</p>
<p>テレビ電話をする中で、チラッと見えるその線に魅了されるものがありました。</p>
<p>今までタトゥーが入っている人と出会ったことも関わったこともなかったから、なんだか悪いことをしているような気分になって、新たな世界に足を踏み入れた気分になって、妙にドキドキした覚えがあります。</p>
<p>そしてワタシは彼のどこか少年ぽさを感じさせる性格に徐々に惹かれていきました。</p>
<p>出会った時から遠距離だったから、すぐに会えるわけでもないし、すぐに出かけられるわけでもないけれど、テレビ電話をしていると彼との距離がものすごく近く感じて、彼も同じように感じてくれていることが嬉しくて、毎日のように話をしていました。</p>
<p>会えないからこそ、私たちなりの距離の縮め方をして。</p>
<h4><span id="toc2">4時間かけて会いにいく</span></h4>
<p>やり取りを重ねていくうちに、徐々に会いたい気持ちが増していきました。</p>
<p>もっと彼と話をしたい、もっと彼と仲良くなりたい、そうワタシが思うのと同じように彼からも同じような気持ちが伝わってきました。</p>
<p>だから予定を決めて、初めて会うことにしました。</p>
<p>お互いにデートで着ようと思っている服の話をしたり、会ったら何をしたいかなんかも話した気がします。</p>
<p>お互いにそわそわしているようで、早く会いたい気持ちが溢れているようで、その時間だけでも幸せでした。</p>
<p>正式に付き合っているわけではなかったけれど、どこかで<strong>「きっと付き合うんだろうな」</strong>とワタシも彼も思っていました。</p>
<p>だから電話越しにお互いに必ず、<strong>「好き」</strong>という言葉を伝え合っていたんです。</p>
<p>そしてとうとうその日はやってきて、ワタシは4時間かけて彼の住む場所へと車で向かいました。</p>
<h4><span id="toc3">初めての夜</span></h4>
<p>行く時間が遅かったこともあり、到着したのは夜の22：00を過ぎたあたりでした。</p>
<p>彼に言われた家の駐車場に車を停めると、彼がすでに外で待っていてくれて<strong>「やっと会えた」</strong>とぎゅっと抱きしめてくれたのです。</p>
<p>長い時間を埋めるように、寂しさを喜びで満たすように、外なのにも関わらずワタシも彼の腰に手を回し、同じように抱きしめ返しました。</p>
<p>心の中では（会いたかったよ。ずっとこの日を待っていたよ）そう思っていても口にすることはできなかったから、抱きしめる強さでその気持ちを表現することにしたんです。</p>
<p>ILDKの部屋はものが少なく、さっぱりとした雰囲気で黒を基調としている内装でした。</p>
<p>家に着いてすぐに、キッチがある通路で横並びになってタバコを吸い始めました。</p>
<p>彼の肩に頭を置いて、彼は時折ワタシの頭を撫でながら煙を天井に向かって吐いていました。</p>
<p>その煙の行方を見ながら、感じたことのない幸せを噛み締めて、ワタシも同じように煙を天井へと吐きました。</p>
<h4><span id="toc4">彼の部屋で</span></h4>
<p>彼と会った時はあっという間に時間が過ぎて、次に日に彼は仕事があるということでワタシはそのまま家に残り、時間になったら帰ることになっていました。</p>
<p>彼が出ていって数時間後、玄関のドアが開く音がして、急いで向かうと彼が少しだけ荒い息遣いで帰ってきたのです。</p>
<p><strong>「休憩の時間だけでも帰ってきちゃった。納言に会いたくて」</strong>そう言われたら、ますます好きな気持ちは溢れて、このままずっと二人でいたいとさえ思ってしまったのです。</p>
<p>彼が買ってきてくれたご飯を食べてから、また彼は家を出ていきました。</p>
<p>昨日会ったばかりなのに、テレビ電話だけでは伝わり切らなかった彼の魅力を直接感じ、ワタシも家を後にしました。</p>
<p>この幸せが、きっとこのままずっと続くと思いながら。</p>
<h4><span id="toc5">連絡の頻度が少なくなり始めて</span></h4>
<p>初めて会った日から、彼とは変わらず連絡をとりテレビ電話をしました。</p>
<p>遠距離だから会えない時は本当に寂しいけれど、それでも彼と付き合っているという事実があるだけで寂しさよりも嬉しさの方が勝っていたんです。</p>
<p>けれども、季節が秋から冬へと移り変わり始めた頃、彼からの返信の頻度が明らかに減っていきました。</p>
<p>テレビ電話をする回数も、LINEの返信も明らかになくなっていきました。</p>
<p>その事実に目を背けるように、（きっと忙しいだけだから）と言い訳を考えて、彼からの返事をただひたすら待つ日が続いたのです。</p>
<p>そんなある日、彼から久しぶりに連絡が来たかと思えば<strong>「今度いつ、会いに来てくれる？」</strong>と連絡が入りました。</p>
<p>友人たちにその喜びを伝えると、<strong>「彼が来てくれるって選択肢はないの？」</strong>と現実的なことを言われてしまったけれども、その言葉を無視するように<strong>「一人暮らしの家に行った方が、いろいろ都合がいいから」</strong>としか言えませんでした。</p>
<p>もしかしたらどこかでワタシも、分かっていたのかもしれません。</p>
<p>けれどもその現実に触れてしまったら、この関係が終わる気がして触れられませんでした。</p>
<h4><span id="toc6">二度目の家とキッチンと</span></h4>
<p>友人たちの忠告も聞かずに、ワタシはもう一度4時間の道のりをかけて彼の家へと向かいました。。</p>
<p>到着することを伝え、駐車場に着いても彼の姿はありませんでした。</p>
<p>そして家の中へ入ると、彼はワタシに何かをいうでもなくテレビを見ながら一人の時間を楽しんでいました。</p>
<p><strong>「あのさ、タバコ吸ってもいい？」</strong></p>
<p><strong>「キッチンの方に灰皿あるから」</strong></p>
<p><strong>「ありがとう。一緒に吸う？」</strong></p>
<p><strong>「いや、俺はいいや」</strong></p>
<p><strong>「そっか」</strong></p>
<p>冷たい床にへたり込み、持ってきたタバコに火をつけて天井に向かって煙を吐きました。彼の態度を見れば、ワタシじゃなくてもきっと察すると思います。</p>
<p>もう、ワタシに気持ちがなくなっていることも。</p>
<p>4時間かけて会いにきたワタシは、もしかするとバカなことをしているのかもしれない事実も。</p>
<h4><span id="toc7">さよならの代わりに</span></h4>
<p>タバコを2本吸い終わり、彼の元へ戻るとワタシの隣に来て頭を撫でてくれました。</p>
<p>ほんの少しだけ安堵したワタシは、思わず彼に<strong>「好き？」</strong>と聞いてしまったのです。</p>
<p>すると彼は、撫でていた手を止めてワタシの方を向かずに、<strong>「好きかどうかはわからない。遠距離だし。納言にはもっといい人がいるかもね。でも、今いる間は好きでいると思うよ」</strong>と答えました。</p>
<p>言っている意味がわからなくて、混乱しているワタシに<strong>「当分俺忙しいから、会えないと思う。それに遠いから無理してこれから来なくていいよ。今日でとりあえず最後だと思って」</strong>と続けたのです。</p>
<p>その言葉を言い残し、彼は一人でお風呂に行ってしまいました。</p>
<p>言葉が脳内で何度も繰り返されながらワタシは呆然と、彼がいた場所をただ見つめることしかできませんでした。</p>
<h4><span id="toc8">あっけなく終わりを迎え</span></h4>
<p>あれ以降、彼からの返事はますます遅くなって、ほとんど返ってこなくなりました。</p>
<p>そしてこの関係を終わりにしないといけないと悟り、ワタシは彼に<strong>「もう好きじゃなくなった？」</strong>とLINEを送りました。</p>
<p>するとすぐに返事が返ってきて、<strong>「納言には、もっといい人がいるよ。素敵な子だから、いい人と幸せになってね」</strong>と返事が来たのです。</p>
<p>その返事を最後に、彼から連絡が来ることはなくなってしまいました。</p>
<p>あの時からワタシは、幾度となく<strong>「いい人だから」</strong>という言葉を人が変わるたびに言われることとなります。</p>
<p>そしてその度に傷つき、恋の沼へと落ちていくことになります。</p>
<p>誰でもいいから愛してほしい。</p>
<p>誰でもいいから心の隙間を埋めてほしい。</p>
<p>そんな想いが溢れて止まらなかったから。</p>
<p>けれどもそんな恋は、ことごとくうまくいきませんでした。</p>
<p>彼と同じように<strong>「いい人だから」</strong>という言葉をタバコの煙のように吐かれ続けて・・・。</p>
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		<title>リクエスト企画「秋の思い出」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[オリエンタル納言]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 27 Oct 2023 07:43:48 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラボ企画]]></category>
		<category><![CDATA[イチョウの木]]></category>
		<category><![CDATA[リクエスト企画]]></category>
		<category><![CDATA[失恋]]></category>
		<category><![CDATA[思い出]]></category>
		<category><![CDATA[秋]]></category>
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					<description><![CDATA[今回のリクエストは「秋の思い出」です。 毎年やってくる秋も、最近では少しずつ短くなってきているような気がします。 ただ、ワタシは秋が大好きです。 そしてちょっぴり切ない気持ちになるのも秋でした。 そんな秋の思い出を今回は [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>今回のリクエストは<strong>「秋の思い出」</strong>です。</p>
<p>毎年やってくる秋も、最近では少しずつ短くなってきているような気がします。</p>
<p>ただ、ワタシは秋が大好きです。</p>
<p>そしてちょっぴり切ない気持ちになるのも秋でした。</p>
<p>そんな秋の思い出を今回は書いていこうと思います。</p>
<p>それではスタートです！</p>
<h4><span id="toc1">心が揺れた秋の空</span></h4>
<p>これは数年前の話です。</p>
<p>まだ20代前半だった頃、仕事も恋愛もがむしゃらなワタシがいました。</p>
<p>とにかく生きていることが精一杯で、働くことも、誰かに恋をすることも一生懸命だった頃。</p>
<p>ワタシには大切にしていた彼がいました。</p>
<p>交際経験がまだ少なかったワタシは、自分に自信がなくて、<span style="color: #008000"><strong>「好きだよ」</strong></span>という言葉を聞くだけで十分でした。</p>
<p>きっと周りから見たら、幸せだとは言えない二人だったかもしれません。</p>
<p>本当に愛されていたかといえば、きっと愛されてはいませんでした。</p>
<p>付き合ってはいたけれど、自分本意の性格だった彼に、随分と尽くしてしまっていたのです。</p>
<p>それもどこかで<span style="color: #ff00ff"><strong>「彼が求めていることをしないと、嫌われてしまう」</strong></span>そんな自信の無さが現れていたのでしょう。</p>
<p>だからワタシは彼に合わせて、彼に尽くして、全てを捧げていたんです。</p>
<h4><span id="toc2">LINE越しの「さようなら」</span></h4>
<p>そして別れは突然やってきました。</p>
<p>仕事帰りにいつものようにLINEを確認すると、通知の表示が2になっていたので、<span style="color: #ff00ff">（きっと彼からだろう）</span>と嬉しくなって、急いでLINEの内容を確認しました。</p>
<p>開く前に表示されていた文字を見て、ワタシは一瞬立ち止まったのです。</p>
<p><span style="color: #ff0000; font-size: 24px"><strong>別れよう、もうやっていけない。</strong></span></p>
<p>その言葉は、鈍器で殴られたような衝撃が走り、全身に鳥肌が立つような感覚を残しました。</p>
<p>恐る恐る開いてみると、こう書いてありました。</p>
<p><span style="color: #008000"><strong>「別れよう、もうやっていけない。</strong></span><br />
<span style="color: #008000"><strong>君はとても素敵な人だけど、俺じゃない気がする。もっといい人と出会って幸せにしてもらいな」</strong></span>と。</p>
<p>どうしてあなたがそれをしてくれないの・・・。</p>
<p>ワタシの何がいけなかったの。</p>
<p>先週まで、あんなに楽しく会っていたのに。</p>
<p>毎日LINEもしていたし、昨日は電話までしていたのに。</p>
<p>どうして、どうして、どうして・・・。</p>
<h4><span id="toc3">諦めきれなくて</span></h4>
<p>ワタシは納得がいかず、彼に急いでLINEを送りました。</p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「急に言われても、納得いかないよ。ダメだったところは直すから。もう一度話がしたい」</strong></span>そう残して、彼からの返事を待ちました。</p>
<p>職場から駐車場までは、少しだけ歩かなくてはいけません。</p>
<p>舗装されていない細い道を、金木犀の香りが漂いながら、ワタシは肩を落として車まで向かいました。</p>
<p>時折吹く風が、まるでワタシを慰めているかのように、そっと優しく背中を押してくれました。</p>
<h4><span id="toc4">もう一度だけチャンスを</span></h4>
<p>彼からの連絡が来たのは、夜になってからでした。</p>
<p>少しだけ薄暗い自室で、彼と電話をしました。</p>
<p>理由を聞いても、はっきりしたことは言わずに、なぜ別れたいのかも結局わかりませんでした。</p>
<p>何度も何度も<span style="color: #ff00ff"><strong>「ワタシのいけないところがあったら、直すから」</strong></span>そう言い続けることしかできませんでした。</p>
<p>すると、熱意に負けた彼は<span style="color: #008000"><strong>「じゃあもう一度だけ、よりを戻そう」</strong></span>そう言ってくれたのです。</p>
<p>あの時は、本当に嬉しくて泣きそうになりながら<span style="color: #ff00ff"><strong>「ありがとう」</strong></span>と言いました。</p>
<p>しかし今となっては、なぜあそこでよりを戻してしまったのか、自分でも分からないんです。</p>
<h4><span id="toc5">2度目の別れ</span></h4>
<p>しかしその1ヶ月後、ワタシはもう一度振られました。</p>
<p><span style="color: #008000"><strong>「やっぱり、別れた方がいい」</strong></span>それだけの言葉を残して。</p>
<p>理由なんてものは、分からなかった。</p>
<p>本当に聞きたかった言葉も聞けなかった。</p>
<p>ただ彼は、<strong>「別れたい」</strong>それしか言いませんでした。</p>
<p>とても悲しかった。</p>
<p>理由も分からず一方的に振られて、よりが戻せたと思ったらまた振られたのです。</p>
<p>せめて別れる理由を教えてくれたら、きっとこの先の未来は変わっていたかもしれません。</p>
<h4><span id="toc6">約束のイチョウ並木</span></h4>
<p>別れる数日前に、約束していたことがありました。</p>
<p>それは、秋になってイチョウの木が綺麗に色づいたら、一緒に見にいこうという約束を。</p>
<p>けれども、その約束が果たされることはありませんでした。</p>
<p>その代わり、ワタシは一人で近所のイチョウ並木の道を歩くことにしました。</p>
<p>金木犀の香りが鼻の奥を抜けて、一面黄色の木々とコンクリートに落ちた茶色く変色したイチョウの葉っぱ。</p>
<p>それを見ながら、初めて泣きました。</p>
<p>理由も分からず、好きなまま別れを告げられたことがどうしても悔しくて、悲しくて・・・。</p>
<h4><span id="toc7">関係は終わらなかった・・・</span></h4>
<p>しかし、この話には続きがあるのです。</p>
<p>それから数ヶ月が経った2月に、彼から連絡が来ました。</p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「久しぶり、元気にしてる？」</strong></span>そう書かれた文章には、彼だけが呼んでいたワタシのあだ名も書かれていたのです。</p>
<p>もうとっくの昔に連絡先を消していたのに、そのあだ名を見た瞬間、すぐに彼だとわかりました。</p>
<p>そしてその連絡をきっかけに、私たちはもう一度会ってしまうのです。</p>
<p>恋人ではなく、彼の都合のいい存在として使われるために・・・。</p>
<p>その関係は、約一年続きました。</p>
<p>彼と出会って、付き合って、別れて、そして都合のいい関係も含めたら約2年の歳月を無駄に過ごしてしまったのです。</p>
<p>もっと早く、目を覚ましていたら。</p>
<p>とっくの昔に愛されていないということに気がついていたら。</p>
<p>あの時以上に傷つくことはなかったでしょう。</p>
<p>秋になると思い出すんです。</p>
<p>とても苦く、最低な秋の思い出を。</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
					
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		<title>マルチの夜　後編</title>
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		<dc:creator><![CDATA[オリエンタル納言]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 20 Aug 2023 10:00:42 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[オリエンタル納言日常日記]]></category>
		<category><![CDATA[マッチングアプリ]]></category>
		<category><![CDATA[マルチ商法]]></category>
		<category><![CDATA[出会い]]></category>
		<category><![CDATA[夢]]></category>
		<category><![CDATA[失恋]]></category>
		<category><![CDATA[恋愛]]></category>
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					<description><![CDATA[そびえ建つタワーマンショを見て、漫画の主人公のように「俺はいつか、タワーマンションに住む！」と豪語していたマルチ。 その姿を見て、（ワタシはこいつのカモにされていたんだ）と、とても悲しく、同時に怒りさえ湧きながら、友人の [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>そびえ建つタワーマンショを見て、漫画の主人公のように<span style="color: #808000"><strong>「俺はいつか、タワーマンションに住む！」</strong></span>と豪語していたマルチ。</p>
<p>その姿を見て、<span style="color: #ff00ff">（ワタシはこいつのカモにされていたんだ）</span>と、とても悲しく、同時に怒りさえ湧きながら、友人の待つ家へと帰って行きました。</p>
<p>時間は深夜に差し掛かっており、それでも彼女はワタシの帰りを待ってくれていました。</p>
<p><span style="color: #99cc00"><strong>「納言ちゃん、どうだった？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「あのね、今日タワーマンションに連れて行かれたよ。笑」</strong></span></p>
<p><span style="color: #99cc00"><strong>「えっ！？タワーマンション！？なんで」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「あれはね、本気で恋を探している奴じゃなくて、マルチ商法の勧誘するために恋を武器にしていた奴だった」</strong></span></p>
<p><span style="color: #99cc00"><strong>「そうだったんだ・・・。これからどうするの？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「それがね、明日の午後</strong></span><span style="color: #ff00ff"><strong>7</strong></span><span style="color: #ff00ff"><strong>時に契約書を持ってこっちに来るんだって。多分契約成立すると思ってるんだけど、絶対に怪しいから断ろうと思う。そんで全部気持ちをぶつけようかなって思う」</strong></span></p>
<p><span style="color: #99cc00"><strong>「そうなんだ。一人で大丈夫？他にも人が来たら怖いよね」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「確かに・・・」</strong></span>そんやり取りを交わし、話し合いの結果、友人も決戦日に同行してくれることになりました。</p>
<p>友人はとりあえず車で待機し、ワタシがマルチと話す。何かあればいつでも誰かを呼べるように待機する手はずを組んで…。</p>
<h4><span id="toc1">決戦の午後7時</span></h4>
<p>そしていよいよ日付は変わり、決戦当日を迎えました。</p>
<p>様子がバレてしまわないように、マルチには何も言わず行く時間と集合場所を決めて、向かうことにしたのです。</p>
<p>友人は<span style="color: #99cc00"><strong>「何かあったらすぐに連絡してね」</strong></span>と言ってくれました。</p>
<p>集合場所に着くと奴はすでに待っており、<span style="color: #ff00ff"><strong>「着いたよ！」</strong></span>と連絡を入れたすぐに、書類を持って颯爽と車から降りてきました。</p>
<p>そして一言、<span style="color: #808000"><strong>「納言ちゃ〜ん。今日も素敵だね」</strong></span>といつも以上にテンション高めに言ってきたのです。</p>
<p>もうその顔は、<span style="color: #808000">（俺はこれで契約が取れたぞ）</span>という、勝利の顔をしていました。</p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「納言ちゃん、ハンコ持ってきた？これで晴れて仲間だね。うれしいよ。困った事があれば、いつでも相談に乗るから」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「・・・」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「ん？何か不安なことでもあるの？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「あのさ、ごめんだけど契約はできない」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「えっ！？なんで、どうして、えっ！？あんなに素晴らしい話を聞いたのに。どうして！！」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「あれって、マルチ商法だよね？投資って言ってた話も、投資という名の賭博で違法だよね？どうしてそんな危ない橋を渡らないといけないの？それに、消費者金融からお金を借りさせるなんて、どう考えてもおかしいよ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「・・・。でも俺も借りてるし、安全だよ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「借りてるの！？だってまだ信頼関係も何もないのに、『消費者金融から、お金を借りて』っていうのっておかしいと思わない？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「それは・・・」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「申し訳ないけど、ワタシから聞き出した個人情報とかあるよね？書類があるなら、それ破るから貸して。無断で出来ないなら、あの社長に今すぐ聞いて」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「・・・分かった」</strong></span></p>
<p>そこから少し外れた場所で、何やら社長に頭を下げて話をしているマルチ、この時点で30分以上の時間が過ぎていました。幸い来ていたのはマルチだけだったので、友人には<span style="color: #ff00ff"><strong>「ちょっと長くなりそうだから、家まで送るよ。また何かあったら、連絡するね」</strong></span>と話し、友人を家に送り、マルチのいる場所へと戻ったのです。</p>
<p>友人は心配そうに<span style="color: #99cc00"><strong>「大丈夫？何かあったらすぐに連絡してね」</strong></span>と言ってくれました。</p>
<p>そしてここからが、本当の修羅場となっていったのです。</p>
<h4><span id="toc2">マルチの過去、そして闇落ちへ</span></h4>
<p>社長と話がついたところで、ワタシも戻ってきたので、書類は目の前でビリビリにさせてもらい、そして全てのものをこちらで預かることにしました。</p>
<p>しかし、コピーを取られていたらどうしようもないので、そこは自己責任だと自分の軽率な判断をとても悔やみました。</p>
<p>マルチ自身は、そもそもの目的が絶たれてしまった今、放心状態でどうしていいのかが分からなくなっているような顔をしながら、呆然とワタシの顔を眺めていました。</p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「あのさ、どうしてマルチ商法なんて始めたの？おじいちゃんの話を聞いた時、和食屋の話を聞いた時、今なんかよりもずっと嬉しそうに話してたのに。自分だって分かってるんじゃないの？こんなことしていていいのかって」</strong></span></p>
<p>その言葉が彼の何かを動かしたのか、マルチは周りも気にせずに涙を流しながら、自分の話をし始めたのです。</p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「元々は、じいちゃんに憧れて料理人になりたかった。けど、投資で失敗した時に消費者金融でお金を借りて、そこで今やってる話が舞い込んでいたんだよ。その時、『自分には、これが次の生きる道なんだ』って思ってしまって。借金も抱えて、才能もないし、社長たちと一緒にいたら、いつか金持ちになれると本気で思ってしまって・・・」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「じゃあ、会社を経営してるっていうのも、あいつらのところで出してるってだけで、本当は経営してないの？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「うん・・・」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「マルチ商法だから、きっとノルマとかがあるよね？人を紹介したら、自分にもお金が入るシステムだったでしょ？じゃあ何？マッチングアプリで女の子に恋愛感情を持たせて、マルチ商法に引っ張ってたってこと？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「・・・そうなるのかな」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「ワタシもその一人だったってことね」</strong></span></p>
<p><span style="color: #808000"><strong>「でも、本当に納言ちゃんのこと素敵だと思っていたし、幸せにしたいと思った。もしも、これが成功したら保育士なんて辞めて、もっと自由にさせてあげられるって本気で思ったんだよ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「よく考えてみてよ！自由になる前に、複数の消費者金融で借金させてる時点で、自由なんてあるわけないじゃん。その人となりはね、身なりや立ち振る舞いから出るんだよ。あんな歯の朽ち果てた社長から、何一つ学ぶことなんてないよ。あのタワーマンションも、実際は住んでないでしょ。自分の人生犠牲にして、どうするの。どれだけ貧乏でも、心まで貧乏になって、大切なことまで忘れたら、それこそ希望なんて無くなってしまうんだよ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #000000">その言葉が彼の心を動かしたのか、えぐってしまったのかは分かりませんが、マルチはへたり込みながら再び涙を流していました。</span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><span style="color: #000000">そして</span></span><span style="color: #ff00ff"><span style="color: #808000"><strong>「僕には、もうこの道しかないんだよ・・・。これしか生きていく道が残されてないんだ」</strong></span></span><span style="color: #ff00ff"><span style="color: #000000">という言葉に、猛烈に虚しさが響き渡りました。</span></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff">（この人は、もう取り返しのつかないところまで、進んでしまったんだ）</span>そう悟ったからです。</p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「今やっていることは、家族に言えることなの？大好きだったお爺さんに話せることなの？」</strong></span></p>
<p>その言葉を聞き、彼は涙を流しながら<span style="color: #808000"><strong>「言えない・・・。こんなこと、言えないよ」</strong></span>と呟くばかりでした。</p>
<p>まだ22歳の若き人生が、こうして食い物にされていることを目の当たりにして、そしてワタシ自身も食い物にされかけた。</p>
<p>きっと他にも被害者がいて、中にはマルチ商法の中へと飛び込んだ人もいるかもしれません。</p>
<p>一番許せなかったのは、人の気持ちを弄び、金儲けの道具として使おうとしたことでした。</p>
<p>そしてその異常性に気付けなくなってしまうほど、どっぷり浸かり込んでしまったことも、悲壮感でいっぱいでした。</p>
<p>どうしてもこうもワタシは見る目がないんだろうと、泣いている彼を見つめながら、余計に切なくなってしまいました。</p>
<p>ただ純粋に大切な人と巡り合って、恋をして、未来を共に歩んでいきたかっただけなのに。</p>
<h4><span id="toc3">驚きの展開へ</span></h4>
<p>ここまで涙を流して、自分の過ちを認めながら感情を抑えきれない様子のマルチを、ワタシは今までの思い出の分だけ、せめて泣き止むまで寄り添うことにしました。</p>
<p>時折微かに聞こえる<span style="color: #808000">「・・・ごめん。俺、どうしたら」</span>という声には決して反応はしませんでした。</p>
<p>あなたが泣いている以上に、騙されていたワタシは悲しかった。</p>
<p>一緒に過ごした日々も、かけてもらった言葉もそう簡単に忘れることはできない。</p>
<p>寄り添うことはするけれど、決して優しくすることはしませんでした。自分の過ちを認めて、そしてこの先の人生に活かせていけるように。先はまだまだ長いから、いつでも軌道修正はできる。</p>
<p>それが今、この瞬間であって欲しいと願いも込めて・・・。</p>
<p>ひとしきり涙を流し、うなだれていたマルチはスクッと立ち上がって、深呼吸をしました。</p>
<p>すると<span style="color: #808000"><strong>「僕にはもう、後がないんだ。これから先、まともな仕事ができるかも分からない・・・</strong></span></p>
<p><strong><span style="color: #808000">だから、これからも</span><span style="font-size: 24px"><span style="color: #ff0000">マッチングアプリで女の子を勧誘して、いつかタワーマンションに住むんだ！！！！</span></span></strong></p>
<p>その瞬間、<span style="color: #ff00ff">（こいつはもうだめだ）</span>と見切りをつけて「まぁ、頑張りなよ」と言い、ワタシは帰宅することを選びました。</p>
<h4><span id="toc4">後日談</span></h4>
<p>家に帰り、全ての経緯を友人に話すと<span style="color: #99cc00"><strong>「もうダメだね。ワタシも何度か勧誘されたことがあったけど、あの環境の中にいたら抜け出すことは難しいと思う」</strong></span>そう言いながら遠くの方を見つめていました。</p>
<p>彼からの連絡や写真も全て消し、挨拶もなしにこの関係は終わりを迎えました。</p>
<p>楽しかった日々は、作られたものだと思うと本当に悔しかったです。</p>
<p>そしてワタシは誓いました。</p>
<p>いつか別の形で、<span style="font-size: 24px; color: #ff0000"><strong>こいつよりも充実した人生を送って</strong></span>やるって。</p>
<p>後々、別の友人から聞いた話では、マルチ商法を勧誘する前に、タロット占いから興味を惹きつけて、そこから関係を構築していくやり方が流行っているという衝撃的な話を耳。</p>
<p><strong>ルームシェアの友人が抱いた違和感、そしてタロット占いからの勧誘、そしてマルチ商法へ。</strong></p>
<p>もちろん、マッチングアプリも今の時代では堂々とやれるようになった分、そして情報社会が進んでいるが故の、このやり方が増えてきているんだろうなと実際に体験し思いました。</p>
<p>あれから数年が経ち、彼が何をしているのか、マルチ商法で天下を取ったのか、それとも昔と変わらず迷いながらもやり続けているのかは、分かりません。</p>
<p>ただどこかのタイミングで、彼と出会うことがあるのだとしたら、もしくは、このエッセイを読んでくれる機会があるのだとしたら、ワタシはあいつに言ってやりたいんです。</p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>どれだけお金がなくても、本当にやりたいことを見つけて堂々とやればきっと人生は変わっていくよ。人のお金を当てにせず、気持ちを騙すこともなく、自分の人生は自分で切り開かないとね。ワタシもね、保育士は辞めてしまったけれど、あの時と比べ物にならないくらい、幸せだよ。</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>だって、自分のやるべき本当の道が見つかったから。</strong></span></p>
<h4><span id="toc5">最後に</span></h4>
<p>20歳からこそこそと始めたマッチングアプリで、ようやく7年越しに運命の相手と出会い、そして結婚することができました。</p>
<p>ほとんどの彼氏は、マッチングアプリかクラブでの出会いだったので、こんなにもネタが豊富になっていってしまったんだと思います。笑</p>
<p>今でこそ、当たり前になってきましたが、始めた当時は、誰にも言うことはできませんでした。</p>
<p>それくらい、まだマッチングアプリは出会い系というイメージが強かったからです。</p>
<p>しかし写真を加工して、画面上だけでも<span style="color: #ff9900"><strong>「かわいい」</strong></span>と言ってもらえることは、多くの自信を与えてくれました。</p>
<p>現実世界では決して起きないことが起きていたからこそ、ワタシも正常な判断ができず、自分自身を大切にする方法も分からずに、ダメンズたちにすがっていたのでしょう。</p>
<p>ましゅぴに出会えたのも、マッチングアプリだから、この出会いには本当に感謝しています。むしろ神様からの最初で最後の贈り物だと思っています。</p>
<p>しかしここまで来るのには、十分過ぎるほどの傷つく思い出が山ほどあったんです。</p>
<p>出会いがなかった職業ということもあり、ワタシに取っては救世主みたいなアプリでした。笑</p>
<p>しかし、世の中には優しいフリをしてとんでもないことをしたり、騙したり、傷つけたりする人たちが沢山います。気持ちを踏み躙るような行為をしても、何とも思わないような人も一杯います。</p>
<p>便利になったからこそ、使い方を間違えてしまったら、取り返しのつかないことになりかねません。</p>
<p>どうか、マッチングアプリやSNSでの出会いは慎重に考えて欲しいと願います。</p>
<p>ワタシのような愚か者を出さないように。</p>
<p>これからも元彼シリーズをどんどん書いていこうと思うので、それが注意喚起になれば幸いです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
					
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		<title>番外編　セフレに恋した男　後編</title>
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		<dc:creator><![CDATA[オリエンタル納言]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 May 2023 10:00:25 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[オリエンタル納言日常日記]]></category>
		<category><![CDATA[マッチングアプリ]]></category>
		<category><![CDATA[人間関係]]></category>
		<category><![CDATA[失恋]]></category>
		<category><![CDATA[恋]]></category>
		<category><![CDATA[恋愛]]></category>
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					<description><![CDATA[初めてデートした日から、急速に私たちの距離は縮まっていました。LINEの頻度も以前よりもかなり増え、時間が合えば電話も頻繁にするようになりました。 特別話す内容が変わったわけではなかったけれど、たわいもない会話をしながら [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>初めてデートした日から、急速に私たちの距離は縮まっていました。LINEの頻度も以前よりもかなり増え、時間が合えば電話も頻繁にするようになりました。</p>
<p>特別話す内容が変わったわけではなかったけれど、たわいもない会話をしながら、笑ったり共感したりする時間が、幸せだったのです。</p>
<p>過去の恋愛の話をすることも増え、私のタイプを聞かれたり、どんなデートを次はしたいかなども積極的に聞いてくれました。</p>
<p>これは<strong><span style="font-size: 20px; color: #ff0000;">付き合うフラグ</span></strong>が立っていると、密かに期待に胸を膨らませていたのです。</p>
<p>しかし、人生はそう甘くはない。だからこそ、今こうしてネタとして書いているのですが、二人の関係がいとも簡単に崩れていくことを、この時は微塵も感じていませんでした。</p>
<h4><span id="toc1">デートを重ねて</span></h4>
<p>1回目のデートから、短いスパンで何度も会うことがありました。基本的には、どこかにランチに行った後はマッシュの家に行き、テレビを見たり、話をしたりするのがいつもの流れになっていました。</p>
<p>部屋に行くと私の好きなケーキが用意されていて、マッシュなりのおもてなしをしてくれます。</p>
<p>その頃からでしょうか。</p>
<p>急激に距離が縮まり、手を繋ぐことや軽いキスを交わすことが増えたのは。それ以上の関係にいかないところも、マッシュなりの対応なのかなと、好印象のままデートを終えていました。</p>
<p>時にはマッシュの家に行き、一緒に料理を作ることもありました。側から見たらカップル同然の光景に、<span style="color: #ff00ff;">（そろそろ付き合いたいな。今の関係ってどうなんだろう）</span>と疑問を抱くようになっていました。</p>
<p>付き合おうと言われることもなければ、キス以上の関係に進むこともない、休みが合えばデートをして、キスをして、カップルみたいなことをする。</p>
<p>少しだけ焦り始めていた私は、次のデートでマッシュがどう思っているのかを、聞くことにしたのです。</p>
<h4><span id="toc2">5回目のデートと初めてを・・・</span></h4>
<p>5回目のデートも美味しいケーキを買い、マッシュの家に行くことになりました。</p>
<p>ソファに座り、たわいもない会話をしていく。少しだけ緊張していたせいか、中々ケーキが進まず、心臓がトクトクしている音がやけにうるさく感じるほどでした。</p>
<p><strong><span style="color: #ff00ff;">「ねえ、あのさ。聞きたいことがあるんだけど・・・」</span></strong></p>
<p><span style="color: #3366ff;"><strong>「えっ？どうしたの？急にかしこまって（笑）。納言ちゃんらしくないじゃん」</strong></span></p>
<p><strong><span style="color: #ff00ff;">「あのさ、マッシュって私のことどう思ってくれてるの？最近一緒に遊ぶことが増えて、私はいいなって思ってるんだけど・・・」</span></strong></p>
<p><span style="color: #3366ff;"><strong>「僕？もちろん納言ちゃんのこと好きだよ。一緒にいて楽しいし。もっと長く居たいなって思うもん」</strong></span></p>
<p><strong><span style="color: #ff00ff;">「本当に！？それはすごく嬉しい。よかった」</span></strong></p>
<p><span style="color: #000000;"><strong><span style="font-size: 18px;">いや、何もよくない、ここで注目すべきことは好きだと言ってくれてたけれど、付き合おうとは言われていないこと。</span></strong></span>それに気づかず私の気持ちは完全に舞い上がってしまったのです。</p>
<p>少し冷静に考えて<strong><span style="color: #ff00ff;">「付き合ってくれる？」</span></strong>なんて聞けたら、心の傷は最小限で抑えられたかもしれないのに。</p>
<p>しかし肝心なことを聞かずに舞い上がっていた私は、嬉しさのあまり、マッシュからのキスを受け入れ、5回目のデートで初めて体を許してしまったのです。</p>
<p>夕方の空から差し込む光は、窓を通して部屋の中をほんの少しだけ赤く染め、二人を包んでくれているようでした。</p>
<p>その瞬間が一番、幸せだったと思います。</p>
<p>彼の温もりを感じ、両方の腕でギュッと抱きしめた背中は、微かに熱を帯びていました。<span style="color: #ff00ff;">「ようやく、愛してくれる人が現れたのかもしれない。幸せになれるのかもしれない」</span>と希望を抱いて。</p>
<h4><span id="toc3">衝撃の事実</span></h4>
<p>全てが終わった後、マッシュは私の頭を撫でながらポツリポツリと語り始めました。</p>
<p><span style="color: #3366ff;"><strong>「僕には、ずっと好きな人がいるんだ。その子には別に好きな人がいてね、僕たちはただのセフレ関係なんだ。『どうしたら僕のことを好きになってくれるの？』って聞いたらね、<span style="color: #ff9900;">『好きな人に彼女ができたら』</span>って言われちゃったんだ。だから、あの子が諦めてくれるまでに恋人を作ろうか、寂しくないように別の子で気を紛らわしているんだよね。でもよかった、納言ちゃんならその役割を果たしてくれそうだよ」</strong></span>と。</p>
<p>私は耳を疑い、言葉にならないほどの衝撃告白に、まさに<strong><span style="color: #ff0000;">開いた口が塞がらなく</span></strong>なっていました。</p>
<p>私はてっきり、もう付き合えるものだと思っていました。だからこそ、時間をかけて関係を築いてきたはずだったのに、そもそも見ていたのは私ではなく、別の女性だったこと、そして、その女性とはセフレ関係だけれど、諦めてくれるまで寂しさを紛らわすために他の人で誤魔化していることを、終わった後に打ち明けられたのです。</p>
<p>今の私は、その女性の代わりに心を満たすだけの存在として、利用されている以外の価値がないことを突きつけられたも同然でした。</p>
<p><span style="color: #ff00ff;"><strong>「ちょっと待って！そんな話急に言われても困るよ。だって、さっき『好きだよ』って言ってくれたじゃん・・・。なのにどうして、別の女性の話が出てくるの？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff;"><strong>「だって、聞かれてないから。僕はずっとその子のことが好きだし、納得してくれないなら言わせてもらうけど、納言ちゃんとの関係は、セフレの子が振り向いてくれるための間だけだよ。もしも『やっぱり僕と付き合いたい』って言われたら、その子の所にすぐにでもいくつもりだよ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff;"><strong>「えっ、私のことは遊びのつもりだったってことだよね。その子に振り向いてもらうための道具として使ってるようなものじゃん！」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff;"><strong>「仕方ないよね、だってその子は女性らしくて、僕の理想なんだ。でも納言ちゃんは、どちらかと言ったら、男の子みたいな顔してるし、あんまりタイプではないんだよね。でも趣味も合うし、オシャレだったから一緒にいたいなって思っただけ。僕のタイプはね、清楚系だから」。</strong></span></p>
<p>全ての発言にパニックを起こし、泣く寸前まで傷つけられていました。</p>
<p>それでも唇をキュッと噛んで、泣くことだけは必死に堪えていました。<strong><span style="color: #ff0000;">絶対に泣かない、泣いたら負けだ、</span></strong>そう心に何度も言い聞かせて。</p>
<p>最後に<span style="color: #ff00ff;">「どうして、私としたの？」</span>と聞くと<span style="color: #3366ff;">「単純に興味があったし、納言ちゃんがして欲しそうだったから」</span>と言われました。</p>
<p>屈辱的な発言と自存心をボッキボキに折られたまま、その日は帰ることになり、もちろんマッシュは送ってくれるわけもなく、挨拶もせずに部屋を飛び出す形となったのです。</p>
<h4><span id="toc4">屈辱的な涙を流して</span></h4>
<p>家に帰ると緊張が解けたのか、悔しさと悲しさと惨めさで涙が溢れて止まりませんでした。</p>
<p>私は昔から男顔だと言われてきました。今まで付き合ってきた元彼たちにも、何度も女性らしい服装を求められてきました。</p>
<p>だからこそ自分でもよく分かっていました。私のようなタイプは求められていないことを、そして、可愛らしく女性らしい人になれない自分を責め続けるしかないことも。</p>
<p>どんなに泣いても、どんなに腹がたっても、努力だけではどうすることも出来ない無力さに、絶望したまま朝を迎えたのです。</p>
<p>目が覚めるとマッシュから、メッセージが届いていました。</p>
<p><span style="color: #3366ff;"><strong>「昨日はごめんね。納言ちゃんを傷つけたのかな。でも、セフレのことを忘れられないんだよね。それでもよければこれからも遊んでほしいな。もちろん、納言ちゃんのこと好きって言った気持ちは、嘘じゃないから」</strong></span>と。</p>
<p>既読をつけたまま、メッセージと共に彼自身も消去しました。</p>
<p>また一つ、私の恋は無惨にも終わりを迎えてしまいました。最初から優しい人に警戒心を持つことを、何度経験すれば私は学ぶのか。</p>
<p>そしてこの出来事で、私はさらに恋愛に対して奥手になり、どんどん負のスパイラルにハマっていくこととなるのです。</p>
<h4><span id="toc5">最後に</span></h4>
<p>今回のマッシュとの経験は、私の中でもとても印象深く残っています。</p>
<p>優しさに惑わされて、周りを見ることをしなかった自分にも非があるでしょう。</p>
<p>マッチングアプリは、とても便利です。しかし使い方や、やり方を間違えてしまうと、私以上に取り返しのつかないことになってしまうこともあります。会ったこともない人と関わることは、ある程度のリスクが伴うことを理解することが、何より大切だと思うのです。</p>
<p>読んでくださる皆さんの中には、これから恋愛を楽しもうと思っている人がいるかもしれません。</p>
<p>マッチングアプリをやっている人、もしくはこれから始めようとしている人、それぞれいるでしょう。知らない人と簡単に出会えるからこそ<span style="color: #3366ff;">、<strong>メリット</strong></span>と<strong><span style="color: #ff0000;">デメリット</span></strong>を十分に理解した上で、恋愛を楽しんでほしいと思います。</p>
<p>私のように無駄に傷つかなくてもいいように、そう心から願い、マッシュ編を終わりとさせていただきます。</p>
<p><strong><span style="font-size: 20px;">〜完〜</span></strong></p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
					
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		<title>番外編　吐息全集中　後編</title>
		<link>https://orientalnagon.com/renai-6/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[オリエンタル納言]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 15 May 2023 12:00:54 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[オリエンタル納言日常日記]]></category>
		<category><![CDATA[マッチングアプリ]]></category>
		<category><![CDATA[人間関係]]></category>
		<category><![CDATA[出会い]]></category>
		<category><![CDATA[友情]]></category>
		<category><![CDATA[失恋]]></category>
		<category><![CDATA[恋愛]]></category>
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					<description><![CDATA[さて、吐息と初対面にして家に行くことになった納言は、危機管理能力を駅のホームに置いてきてしまい、能天気に吐息の家へと向かいました。 駅から約15分の距離を、たわいもない会話をしながら（きっとこの人は、いい人なんだろうな。 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>さて、吐息と初対面にして家に行くことになった納言は、危機管理能力を駅のホームに置いてきてしまい、能天気に吐息の家へと向かいました。</p>
<p>駅から約15分の距離を、たわいもない会話をしながら<span style="color: #ff00ff"><strong>（きっとこの人は、いい人なんだろうな。オシャレな雰囲気だし、家はどんな感じなんだろう）</strong></span>と、まるでお宅訪問でもするかのような気持ちで歩いていました。</p>
<p>歩幅を合わせて歩きながら話をする吐息の心境は、虎視眈々と獲物を狙う猛獣のような気持ちだったのでしょう。</p>
<p>なぜ私はこの時、気づかなかったのか。</p>
<p>今までの恋愛でも同じ思いを何度もしてきたのに、初めはどんな人でも優しいことを一番知っていたはずなのに。</p>
<p>それすらも忘れて吐息に心を許していた自分に、今なら<span style="font-size: 20px; color: #ff0000"><strong>喝！！！</strong></span>を入れてやりたいくらいです。</p>
<p>しかし、そんなことを今さら言っても、当時の私の運命が変わることはありません。</p>
<p>そして、過去の経験があったからこそ、こうしてネタの一つとして書くことが出来ているので、そこだけは唯一救われたと言えるでしょう。</p>
<div class="bb-blue"><strong>吐息と歩幅を合わせながら歩く私、そして笑顔で微笑みながら話を聞いてくれる吐息、そんな二人の恋の行方はこれからどうなるのでしょうか？</strong></div>
<div></div>
<p>そんなテロップを入れてしまいたくなるほど、二人の距離は歩幅と同じくらい縮まっていきました。</p>
<p>一方その頃、ルームシェアの家でくつろいでいた友人は、私の暴走機関車ぶりを危惧しながら<span style="color: #ff9900"><strong>「無事に帰ってきてくれればいいけど・・・。大丈夫かな、納言ちゃん。」</strong></span>と心配をしていたそうです。</p>
<p><span style="color: #000000">そんな心配をよそに、私たちは家の近くにあるコンビニに寄り、お菓子やジュースや、吐息の夜ご飯を買って目的地へと到着しました。</span></p>
<h4><span id="toc1">殺風景な部屋とオシャレなオブジェ</span></h4>
<p>部屋に到着した途端、さっきまでほぐれていた緊張がぶり返して、心臓の音がトクトクしているのが自分でも分かるほどソワソワしていました。</p>
<p>吐息が言った通り、引っ越したばかりの部屋は、殺風景であまり物が置いていない状態でした。</p>
<p>しかし、所々に置いてあるオブジェや小物にこだわりを感じ、吐息の部屋の香りが鼻の奥にツンと残る。<span style="color: #ff00ff"><strong>（こういうのが好きなんだな）</strong></span>と思っていると、弁当を温めた吐息は私に座るように促してくれました。</p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「何もない部屋でしょ？（笑）引っ越したばかりだから、まだ何も出来てないんだよね。せめてカーテンだけは付けたかったから、この布で目隠しみたいにしてるんだ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「そうなんだ。でも、小物とかが統一感があって、オシャレだね。すごく素敵だと思う」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「本当に！？納言ちゃんに言われたら、すごく嬉しいよ！一応自分なりのこだわりもあるからさっ！でもね、もっと色々やりたいんだけど、時間がなくて中々難しくてね」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「そうなんだね。お仕事忙しそうだもんね」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「うーん。まぁ、でも楽しんでやってるからいいんだけどね」</strong></span></p>
<p><span style="color: #000000">吐息はアパレル関係の仕事をしていました。身だしなみにも気を遣っていたし、所々のインテリアにもセンスが出ていて、どれもこれもが私にとっては新鮮だった記憶があります。</span></p>
<p>二人で買った食べ物をつまみながら、テレビを見たり、話をしたりしながら過ごしました。</p>
<p>時間はあっという間に23時を回ろうとしていたのです。</p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「あっ、明日仕事だから、私そろそろ帰らなきゃ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「えっ！？でも今さっき来たばかりだよ？もう少しだけいてよ。納言ちゃんともっと一緒にいたい」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「いやでも、明日早いし。さすがに終電までには帰りたいから」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「大丈夫！行きは少し時間がかかったけど、帰りはすぐに帰れるルート知ってるから、あと少し、ねっ？あと少しだけいてよ」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「うーん、どうしようかな」</strong></span></p>
<p>そう迷いながらも、あと少しだけいることにしました。</p>
<p>そしていよいよ終電時間が迫り、今出ないと間に合わない時間にまでなっていたので、もう一度、吐息に帰ることを伝えました。</p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「ごめん、本当に間に合わないから。もう帰るね」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「いやでも、一人で帰れるの？ここから駅は、来た時間と同じくらいかかるよ。もう帰っても、終電逃すと思うけど」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「えっ！？さっき早く帰れるルートがあるって、言ってたよね。あれ嘘だったの？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「俺そんなこと言ったっけ？同じ時間かかるよ」</strong></span></p>
<p>完全にしてやられたと思ったけれど、もう後の祭りです。</p>
<p><span style="color: #3366ff"><strong>「ほら、もう無理なんだから今日は家にいなよ。もう終電間に合わないんだから。俺は、納言ちゃんと一緒にいられるからラッキーだな」</strong></span>と言われても、<strong>（何言ってんのコイツ）</strong>と言う気持ちしか、湧き上がりませんでした。</p>
<p>結局、終電時間には間に合わず、なんと初対面の吐息の家で一夜を過ごすことが確定してしまったのです。</p>
<h4><span id="toc2">地獄の一夜　開幕</span></h4>
<p>私の頭の中は、混乱しかありませんでした。</p>
<p><strong>始発で帰って、そのまま仕事に行かなければならないという事実。</strong></p>
<p><strong>ほぼ初対面という最悪な状況での一夜。</strong></p>
<p><strong>さっきまで優しかった吐息の、時折見せる不穏な表情。</strong></p>
<p>しかし帰るにも手段もないし、ルームメイトに車で1時間以上もかかる距離を迎えに来てもらうわけにもいかない。</p>
<p>そんなことを考えていたら、吐息はフッと笑い、<span style="color: #3366ff"><strong>「残念だったね、終電逃して。まぁ、この状況を楽しもうよ。考えても仕方がないし。こっちにおいでよ」</strong></span>と腕をグイッと引っ張られて、隣に座るように言われました。</p>
<p>ここらでもうお気づきの方もいるかもしれませんが、これは完全に吐息のシナリオ通りの展開になっていたということ。</p>
<p>きっとこの状況になることを最初から狙っていたことに、私はようやく気づいたのです。</p>
<p>あまりの変貌ぶりに、多少の恐怖を抱き始めたので、なるべく刺激を与えないように、なんとか夜が明けるのを待とうと決めました。</p>
<p>吐息と二人きりの空間も多少怖さを感じたけれど、それ以上に機嫌を損なって、<span style="color: #3366ff"><strong>「もう家から出てって」</strong></span>なんて言われたら、路頭に迷うことになる。</p>
<p>それだけは、避けたかったのが本心でした。</p>
<p><span style="color: #000000">隣に座るように言われてから、徐々にスキンシップが激しくなり、ますます嫌な予感が加速していきました。</span></p>
<p>手を撫でられたり、肩をギュッと寄せられたり、頭を撫でながら満足そうに私の顔を見つめたり。</p>
<p>しかし前編でも言った通り、私は何一つ上手くいっていなかったから、恋愛も正直どうでも良くなっていた部分もありました。</p>
<p><strong>「もう、なんでもいいや」</strong>と思う気持ちもあれば、何か変なことをされたどうしようと思う気持ちもありました。</p>
<p>危機管理能力を駅に置いてきた私だって、もう大人です。</p>
<p>このスキンシップが何を意味していて、吐息が何を求めているかを分からないはずがありません。</p>
<p><span style="color: #ff00ff">（あぁ、私の存在価値ってそれくらいか。こいつにとっては、欲を満たすための存在にしか見えていないんだろうな）</span>そう思うと、なんだか悲しくなってしまう。けれどもそんな気持ちも、欲を前にした吐息には微塵も伝わるわけがないのです。</p>
<p>もう先のことしか考えていない吐息にとって、<strong>いつ、どうやって、誘うか、</strong>それだけが頭を支配していたのでしょう。</p>
<p>そして、まるで自然の流れのように私をベッドに誘い込みました。</p>
<p>ありきたりなテンプレみたいな言葉を呟き、そっと唇に触れてきたのです。</p>
<h4><span id="toc3">秘技　吐息全集中</span></h4>
<p>この瞬間、何かがプツリと切れてしまい<strong>（どうだっていいや。もう、好きにしてくれ）</strong>と諦めたと同時に、唇を許しました。</p>
<p>大人ならもう分かる流れになっていくわけですが、私はキャミソール姿に、吐息はほぼ生まれたての状態になったところで、それは突然始まりました。</p>
<p>私の太ももを上から下へと撫でながら、</p>
<p><span style="color: #993366"><strong>ふぅーーーーーーーーーー&#x2934;︎！</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>はぁーーーーーーーーーー&#x2935;︎。</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ&#x2934;︎&#x2934;︎！</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>ふっふっふっふっふっふっふっ。</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>（目を閉じて、呼吸を止めて）</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>ふぅーーーーーーーーーー&#x2934;︎！</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>はぁーーーーーーーーーー&#x2935;︎。</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ&#x2934;︎&#x2934;︎！</strong></span></p>
<p><span style="color: #993366"><strong>ふっふっふっふっふっふっふっ。</strong></span></p>
<p>これを何度も何度も繰り返されていきました。もうこちらとしても、謎の儀式みたいな行動に<strong>、衝撃、戸惑い、笑い、恐怖、</strong>言葉にできないような感情が私を襲いました。</p>
<p>そしてニヤニヤしながら<strong>「うん、いいですね。いや、いいですね。あぁー。こういうことね」</strong>と一人で呟いている。</p>
<p>想像できますでしょうか、ほぼ初対面の男が謎すぎる呼吸と実況を交互に見る状況を。数年経った今でも忘れられないくらいほど、インパクトが強すぎたのです。</p>
<p>なんと吐息全集中が始まってから、気がつけば<span style="color: #ff0000"><strong>2</strong></span><span style="color: #ff0000"><strong>時間以上</strong></span>も経過していたのです。</p>
<p>ほとんどは吐息全集中の時間に割かれていましたが・・・。</p>
<h4><span id="toc4">虚しさの深夜と投げられた服</span></h4>
<p><strong>吐息全集中&amp;儀式的</strong>なことが終わった吐息は、さっさと服を着ると<span style="color: #3366ff"><strong>「俺、もう寝るから」</strong></span>と、私の服をポイっと投げてそのまま眠りにつきました。</p>
<p>私は<strong>（なんて虚しい状況なんだろう）</strong>と、投げられた服をギュッと抱きしめて、起こさないように服を着ました。</p>
<p>しかし、私も仕事があるため多少は寝なければならない。そこで<span style="color: #ff00ff"><strong>「あのさ、私もベッド借りてもいい？」</strong></span>聞くと<span style="color: #3366ff"><strong>「いいけど、あんまり近くに寄らないでね。あと、絶対邪魔しないでね。睡眠邪魔されるのが、一番ムカつくから」</strong></span>と言い放ちました。</p>
<p>私は<strong>「分かった」</strong>と言いながら吐息に背中を向けて、そのまま一睡もせずに始発の時間を待ちました。</p>
<p>待っている間、落ちそうなくらいのところで体を丸めながら、自分の哀れな姿と、惨めさに涙がポツリポツリと流れていました。</p>
<p><strong>（私は見知らぬ家で、何をしているんだろう）</strong>という気持ちが、余計に寂しさと惨めさを感じさせてくるのです。</p>
<p>そして始発の時間が迫った時、帰る支度をしていると<span style="color: #3366ff"><strong>「時間？じゃ駅までは送っていくわ」</strong></span>と言われ一言も話さずに、吐息から数メートル離れた距離で吐息の背中を見つめながら歩いていました。</p>
<p>行きは歩幅を合わせてくれた吐息の優しさは微塵も感じられず、どんどん先へと進む姿は、まるで私たちの心の距離を表しているようでした。</p>
<p>こうして私は、始発で友人が待つ家へと帰っていったのです。</p>
<h4><span id="toc5">エピローグ</span></h4>
<p>電車の中で意識が朦朧とする中、なんとか家に着くと友人は心配そうに待っていてくれました。</p>
<p><span style="color: #ff9900"><strong>「納言ちゃん、もしかして今帰ってきたの？大丈夫？」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff00ff"><strong>「なんとかね、また帰ってきたら話聞いて。とりあえず風呂入ってくる」</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff9900"><strong>「分かった、なんでも聞くからね！仕事も無理しないで」</strong></span>そう言って、友人は先に、仕事へと向かいました。</p>
<p>私はシャワーを浴びながら、もう一度泣きました。</p>
<p>昨日のことを思い出して、そして自分がいかに馬鹿なことをしているのか、どれだけ自分自身を大切にしていないかを感じながら。</p>
<p>あの夜以降、吐息から連絡が来ることは一切ありませんでした。</p>
<p><strong>「昨日はありがとう」</strong>と送った私のLINEに既読もつかないまま、私たちの関係は一夜限りで終わってしまったのです。</p>
<p>ほとんど寝ていないままの仕事は、支障をきたしまくっていましたが、それも自業自得なのは分かっています。</p>
<p>今思えば単に吐息とは合わなかったことも、理解できます。けれども、当時の私には分からなかった。</p>
<p>ただ愛して欲しかったし、幸せになりたかったと求めている私には。</p>
<p>こんなことを繰り返している状態では、幸せからかけ離れているのに、当時はそれすらも気づくことができませんでした。</p>
<p>そして吐息とのやりとりが終わり、のちに旦那と出会うまでに、何度か傷つく思いをすることになるのです。</p>
<p>マッチングアプリは、とても便利なツールだと思います。今まで出会うことのなかった人と出会うこともできるし、自分の好みに合う人を探すことも簡単にできる。けれどその裏では、私と同じように欲を満たすだけに使われてしまった人もいれば、時に騙されて大切なものを失った人もいる。</p>
<p>便利なツールだからこそ、使い方とリスクを知らなけらばいけないのです。</p>
<p>私のように軽率に考えていると、いつか痛い目に遭うことを少しでも知ってもらえたら嬉しいです。</p>
<p>ちゃんとリスクも理解した上で、相手のことも知った上で使うことが一番大切なのです。</p>
<p>私も沢山失敗を重ねてきたからこそ、今の幸せがあると思っています。だからこそマッチングアプリでの出会いは、いい意味で慎重に楽しでいただきたいと、心から願います。</p>
<p>私のような悲しい思いをしないように・・・。</p>
<h4><span id="toc6">最後に・・・</span></h4>
<p>過去の悲しい出来事を今こうしてネタの一つとして書けているのも、友人たちの支えがあったからこそです。</p>
<p>当時の辛い気持ちを受け止め、話を聞き続けてくれたルームメイトには、感謝しかありません。</p>
<p>今までの恋愛は、少しだけ特殊なことが多くありました。もしも文章を書いていなかったら、辛い過去は辛いまま残り続けていたと思います。</p>
<p>ブログを読んでくれた人が、素敵な恋を楽しめるように、今目の前にいる人を大切に思えるような言葉を、これからも綴っていきたいと思います。</p>
<p>最後まで読んでください、本当にありがとうございました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-size: 20px"><strong>〜完〜</strong></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
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