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	<title>自分なりにできること | 社会の底辺からこんにちは</title>
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		<title>気持ち半分</title>
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		<dc:creator><![CDATA[オリエンタル納言]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 25 May 2024 12:18:18 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[オリエンタル納言日常日記]]></category>
		<category><![CDATA[大切な場所]]></category>
		<category><![CDATA[故郷]]></category>
		<category><![CDATA[珠洲市]]></category>
		<category><![CDATA[石川県]]></category>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>1月1日の地震から、もう4ヶ月以上が過ぎました。</p>
<p>季節は冬から春に変わり、そして少しずつ梅雨の時期へと移行し始めています。</p>
<p>あれだけやっていたニュースは、ほとんど見なくなったし、自分で検索しない限りは今の状況もほとんど分からなくなってしまいました。</p>
<p>募金箱が<strong>「令和6年能登半島地震」</strong>で溢れかえっていたはずなのに、今ではほとんど見ることもなく、たまにどこかの店舗でお気持ち程度の募金箱がそっと置かれているだけになっていました。</p>
<p>あるニュースでは、<strong>「今までの震災の中で一番寄付が多かった」</strong>なんて文字を見ても、現実は何一つ変わることなく、震災当時のままの状態が続いています。</p>
<h4><span id="toc1">父の涙</span></h4>
<p>震源地であった石川県珠洲市は、父の故郷です。</p>
<p>大人になり県外に来た父は、珠洲市よりも今の場所の方がはるかに住んでいる期間は長くなっています。</p>
<p>けれども、今でも<span style="color: #000080;"><strong>「父ちゃんはずっと石川県民だ」</strong></span>と言い、そして能登の方言の意味をたまに聞くと、嬉しそうに向こうの言葉で色々と教えてくれることがありました。</p>
<p>とても大切な場所だということは、ずっと昔から知っていました。</p>
<p>だから子どもの頃から年に２回、必ず帰省をしていたし、結婚するまでは本籍地も石川県の珠洲にしていました。</p>
<p>実は1月1日は、父の誕生日でもあります。</p>
<p>あの日は、本当だったらいつものように誕生日ケーキを食べてから、石川県に一緒に帰る予定だったんです。</p>
<p>しかし、楽しいはずの誕生日に、父は実家を失いました。</p>
<p>その喪失感と悲しみは、計り知れません。</p>
<p><strong>「家族の命があっただけでも・・・」</strong>そんな言葉だけでは、片付けられないほどの悲しみがあったのでしょう。</p>
<p>ある時ボソッと、<span style="color: #000080;"><strong>「ふとした瞬間に、涙が出ることもあるんだ」</strong></span>と言っているのを聞いて、気丈に振る舞っていた父の胸の内は、どれだけ辛く、張り裂けそうになっていたかを知ることになりました。</p>
<h4><span id="toc2">思い出の場所</span></h4>
<p>そんなワタシも、結婚して苗字が変わる時、彼にこう話しました。</p>
<p><strong><span style="color: #ff00ff;">「苗字が変わることはいいんだけど、本籍地だけは石川県のままにしておきたいんだ。あそこはずっと大切な場所だから、結婚しても変わらず、残しておきたい</span>」</strong>と。</p>
<p>その気持ちを汲んでくれた彼の了承を得て、苗字を彼の方に変えて、本籍地をワタシの方へと移してくれたのです。</p>
<p>そして結婚してからは、彼も一緒に石川県に帰るようになりました。満点の星空を従姉妹たちと見たり、家の裏の海でひたすら波の音に耳を傾けたりしていました。</p>
<p>そうやって塩の香りが運んでくれる懐かしさを、大切な人と感じていたのです。</p>
<p>地震発生の3ヶ月後に、父と彼と３人で祖母を送るために被災地へと向かいました。</p>
<p>幼い頃から見ていた景色は、もうそこにはありませんでした。大好きだった場所はまるで違う世界のように見えました。</p>
<h4><span id="toc3">崩れていくまで</span></h4>
<p>被災地に向かい実際の現状を目の当たりにした時、ある感情が芽生えてしまったのです。</p>
<p><strong>「復興がなかなかできていない」</strong>そう騒がれることもありますが、崩れていても、もう住めなくなったとしても家が残されていることが少しだけ嬉しかったんです。</p>
<p>完全に崩れてしまったら、有無を言わさず早々に全てを片付けないといけなくなる。けれどもかろうじて建っている今、家の中にある家財道具を取り出したり、幼い頃からの思い出が詰まった場所にも立ち入ることができる。</p>
<p>そんな風に思ってしまったんです。</p>
<p><strong>「このまま、自然に崩れていくのを待ちたい・・・」</strong>そう思ってしまった自分の心に、急いで蓋をしました。</p>
<p>するとその言葉を聞いた彼は、<span style="color: #3366ff;"><strong>「建物自体に記憶も思い出も詰まってる。だから建物がなくなって更地になった時、思い出まで無くなりそうで怖いよね・・・。その気持ちは痛いほどわかるから」</strong></span>と。</p>
<p>この場所には、思い出が多すぎるんです。</p>
<p>亡くなった祖父との思い出も、いとこたちと遊んだ記憶も、全部この家に詰まっていたんです。</p>
<h4><span id="toc4">いつかは消えてしまう</span></h4>
<p>新たに仮設住宅が建ち始め、ほんの少しずつだけど景色も変わりつつあります。</p>
<p>その反対に帰省をすると必ず立ち寄っていた場所は、軒並み閉店していきました。</p>
<p>一つ、また一つ思い出が消えていくように珠洲の街並みも復興と共に変わりつつあるのかもしれません。</p>
<p>とは言っても、ほとんど震災当時と状況は変わっていないんです。</p>
<p>震災当時、ワタシは無職でお金もなく何一つ協力することができませんでした。</p>
<p>せめてもと貯金を崩して、被災している祖母たちに衣類を送ったりすることしかできませんでした。</p>
<p>こうして今もなお文章で書き続けているのは、あの時の何もできなかった自分に対しての負い目もあるのかもしれません。</p>
<p>でもいつか、ワタシなりの形で大好きな第二の故郷に恩返しができる日が来ると思っています。</p>
<p>大切なあの場所がなくならないように、そしてどれだけ月日が流れても、たった一人でも多くの人たちが震災のことを忘れられないように・・・。</p>
<p>ワタシの夢が叶うまで、それまでは書き続けていこうと思うから。</p>
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