写真の中に命を吹き込んで

あなたにスポットライトをあてて

今まで数々のスポットライト企画を行ってきましたが、今回は、Instagramで出会った写真家のたけぼぅさんにスポットライトを当てていこうと思います。

たけぼぅさんと出会ったのは、1ヶ月前ほどだったんです。

その前から別のフォロワーさんを通して、作品を拝見したことはあったのですが、その世界観に圧倒され、フォローしたい気持ちを何故だか抑えてしまいました。笑

撮られている写真の数々も、こだわりと思いが込められており、「きっと職人気質な人なんだろうな」と憧れのようなものを抱きながら、遠くで見ることに徹していました。

しかし、あることがきっかけとなり、ワタシとたけぼぅさんは繋がることができたのです。

SNS上で見ていた彼と、直接会った時の彼とではまた雰囲気も感じ方も違い、とても素敵な経験となりました。

ということで、今回はたけぼぅさんにスポットライトを当ててエッセイを書いていこうと思います。

被写体になりませんか?

ある日、フォローと共に一通のDMが届きました。

そこには「ぜひ納言さんを被写体にして、写真を撮らせていただけませんか?」というメッセージが書かれていました。

ワタシは驚きと嬉しさと、「ワタシが被写体なんて・・・」という若干の不安を交えながらも、ましゅぴに「ねぇ、たけぼぅさんて人から、メッセージが来たんだよ!」とすぐさま報告をしたんです。

ましゅぴはその言葉を聞いて 「たけぼぅさんてどんな人なの?」と問いかけてきました。

「実はね、何度か写真見たことあるんだよ。オオハラさんのフォロワーさんだったから。写真はね、かっこよくてどこかダークな感じかな。一つひとつの作品に物語があって、その人の色を一枚の作品として映し出してる感じがする人」そう話すと、「えっ!?見てみたい!」ということで、二人でたけぼぅさんの作品を見ていくことにしました。

そこにはワタシの話した通り、モデルさんによって、雰囲気も色合いも全く異なるように見えて、一つひとつが彼のこだわりと、そして思いが込められているものばかりでした。

「こんなに素敵な作品を作り上げている人なら、被写体やらせてもらいなよ!中々ある機会じゃないよ?これはきっと面白いことになるよ。僕も見てみたいし」と言ってくれたのことが背中を押すこととなり、ワタシは被写体に初めてなることを決意したのです。

想像が膨らむ中で

たけぼぅさんと当日の打ち合わせを改めてしたのですが、撮影の日を迎えるまでの間、色々なことを想像していました。

なにしろワタシはましゅぴ以外の人に撮ってもらった写真に、今まで一度もいい思い出がないんです。

成人式の前撮りも、三白眼のせいか半目に見えていたり、睨んでいるような写真ばかりでした。

結婚式の前撮りでは、ガリガリに痩せていたから幸せそうな雰囲気よりも、どこか悲壮感しか漂っていないような写真が出来上がるばかり。

そして追い討ちをかけるように、結婚式での最後のページを締め括った写真は、顔は垂れ下がり、どこを見ているのかも分からないような、数年後にはあっという間に黒歴史に、いや、もうすでに黒歴史になりかねないような写真が使われてしまっていました。

だから他の人に撮ってもらう写真がことごとく上手く行ったことのないワタシにとって、楽しみよりも不安の方が大きかったのです。

変な顔になってたらどうしよう。

期待してたけど、全然良くなかったと思われたらどうしよう。

そもそも被写体なんてワタシに成立するのだろうか。

そんなことを考え出したら、もう止まらない。笑

反対にましゅぴは「すごく楽しみだね!どんな風になるんだろう。ワクワクするなぁ」なんて言っているところも、「能天気なやつ。笑」と思うくらい、緊張は日ごとに増していきました。

散々写真を投稿しているのですが、全てましゅぴが撮影してくれていたし、ワタシのことを唯一深いところまで知っている人だからこそ撮れる写真だとも思っていました。

人見知り兼、意外に恥ずかしがりやなワタシに果たして被写体が務まるのか、それが当日までの不安として残り続けていたのです。

しかし、その気持ちを軽くする出来事がありました。

それがたけぼぅさんが言ってくれた言葉だったのです。

多分ワタシが何かの弾みで不安をぽろっと出してしまった時がありました。

すると、「納言さん、すごく素敵な被写体さんになると思います。今まで見てきた投稿もそうですが、『この人撮りたいなぁ』って思ったんで、本当に撮影すごく楽しみですよ。どんな雰囲気になるのか、きっとカッコよくて納言さんらしい作品になると思うんです」と。

その言葉はお世辞でもなく、たけぼぅさんの気持ちが込められた言葉なんだと、感じたのです。

きっとこの人なら、良さを引き出してくれると確信に変わり、当日までの日を、心待ちにできるようになりました。

しかしこの時にはまだ、たけぼぅさん自身の顔を見たことはなく、勝手なイメージですが、少しだけ強面で怖い人なのかもしれないと、夫婦揃ってビビっていたのは内緒です。笑

心優しい写真家

当日、衣装の替えやら靴やらを持って、いざ撮影場所へと向かっていました。

大好きな音楽をかけながら、気持ちを落ち着かせてリラックスできるように。

何より、助手席に座るましゅぴは、ひたすら「たけぼぅさんてどんな人なんだろう。きっと面白い人なんだろうな。納言ちゃんのモデル姿すごく楽しみだよ。あっ!僕は荷物持ちしっかりやるから!安心してね」なんて言いながら、ワタシ以上に期待に胸を膨らませていたんです。

撮影場所に着くと、オレンジ色のリュックを背負い、すでに待っている人がいました。

私たちの姿に気づくと、少し駆け足で駆け寄って「今日はよろしくお願いします。撮影の許可は取りました!今日は、暑いので水分をこまめに補給しながら撮影していきましょう」と丁寧に挨拶をしてくれました。

その姿に一瞬で心を奪われ、「いえ、こちらこそ、今日はよろしくお願いします」と挨拶を交わしました。

想像している人とはまるで正反対の物腰の柔らかい方で、そして負担にならないように、不安を感じさせないように心遣いをしてくださる方だったのです。

ワタシのような小心者にとって、何より初めての撮影ということもあり、楽しく時間を共有できるよう心がけてくれたことが、何より嬉しかったのです。

撮影の中でも、表情やポーズを丁寧に伝えてくれたり、ワタシが勝手にやったことも「それ、すごくいいですね」となるべく話しかけてくれるようにしてくれていました。

もしかしたらそれが当たり前のことなのかもしれませんが、初めての人間からしたら、どれも新鮮で楽しく、そして不安になっていた気持ちもどこかに吹っ飛んでしまうほど、落ち着いて撮影に臨むことができました。

撮影の中でたけぼぅさんと話す場面も多くあったのですが、やっぱり物腰が柔らかく、優しさが滲み出ているような方でした。

しかし、カメラを持った時の真剣さや、カメラへの想い、そしてプロ意識の高さを感じたのです。

カメラを愛し、撮影を行っている人は世界中に大勢いる。

けれども、たけぼぅさんのところに集まってくるモデルさんたちは、彼の人柄に惚れ込み、一緒に一つの作品を作り上げたいと思う人が集まっているのではないかと感じることができたのです。

撮影を通して

初めての撮影は、とても穏やかで自分自身の新たな可能性を知る機会にもなりました。

今までは誰か別の人に撮ってもらうことに抵抗があったけれど、短い時間の中で、最大限に良さを引き出してくれたたけぼぅさんには、感謝しかありません。

そしてどんなことでも、一緒に行うには、その人自身の人柄や想いを知り、共に作り上げたいと共感できる部分があるかどうかだと、ワタシは思うのです。

彼のように、一人ひとりの個性や人間味にフォーカスを当てて、写真という一枚の作品に収める技術は、そう簡単に手に入るものではありません。

きっと今までのカメラ人生の中では、失敗を重ね、何度も何度も向き合い続けてきたからこそ、彼にしかできないスタイルがあるのだと思いました。

そしてその価値あるプライドと信念は、ワタシにも大きな影響と勇気を与えてくれたのです。

素晴らしい技術の中には、相手に対するリスペクトと、そして自分の作品に対して妥協をしない信念を感じることができたのです。

そしてワタシ自身も、彼のように自分のやっていることに誇りを持ち、そしてやり続ける大切さを、カメラ越しに教えられたような気がします。

最後に

どんなこともやっぱり人同士だから、合う合わないがあると思うんです。

どれだけいい作品を作っていたとしても、どれだけ素晴らしい技術があったとしても、一番大切なのは、その人自身の人柄とブレることのない信念だと思うから。

今まで写真を撮ってもらう機会は、幾度となくありました。

写真館やブライダル、時にはテーマパークで見知らぬ人に声をかけ、撮ってもらうこともありました。

写真の中には思い出があって、その時の感情が乗せられていて、大切な宝物へと変化していく。

数々の写真の中でも、今回撮っていただいた写真にも同じように、多くの想いが込められていました。

たけぼぅさんとワタシ、そして陰で支えてくれたましゅぴによって、また新しく人生に大きな宝物を残してくれたのです。

この先、もう一度彼とお会いすることがあるのなら、また新しい自分を見つけ出してもらいたいと思います。

その名の通り、写真の中に命を吹き込むようにして・・・。

〜宣伝〜

たけぼぅさんは、色々な方の写真を一つの作品として、カメラに収めています。

一人のひとりの個性を引き出し、そして色を見つけ出してくれる人です。物腰の柔らかさの中には、彼の写真への想いが沢山込められています。

もしよければ、そんな彼の大切な写真を多くの方に見てもらえたら嬉しいです。

 

ナイーブな私に勇気をください

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