今回のリクエストは「音楽と私的」です。
生活の中で一番取り入れているものが、ワタシは音楽です。
ゆったりとした時間を過ごしたい時には、レコードプレイヤーを使い、わずらわしい動作そのものを楽しむことがあります。
テレビを見ることよりも圧倒的に音楽に身を置いていることが多く、文章を書いているときは、必ず何かしらの曲をかけて作業をしています。
そんな音楽について今回は、書いていこうと思います。
それではスタートです。
安心感のメロディーを
まだ4歳だった頃、母の車の中では当時流行っていたSPEEDのアルバムが流れていました。
母が迎えに来てくれたことが嬉しくて、その曲を聴くたびに「もうすぐ家に帰れるんだ」と特別な感情を抱いていたことを、今でも鮮明に覚えています。
子どもだったから歌詞の意味だったり、何を伝えたくて何を感じ取って欲しいかなんてわかりませんでした。けれども、「母と一緒に帰れる曲」として子どもながらに聴いていると幸せな気分になっていました。
また亡くなった祖母との思い出も、いつも音楽がそばにいたような気がします。
祖母が好きだった美空ひばりの歌を教えてもらって、時には一緒に歌いながら、車のドアガラスから流れ込む風に手をかざしている時間が好きでした。
音楽はいつも、ワタシを安心させ、愛情を感じられるものだったのです。
変わりゆく感情
大人になれば車の中でなくても、1人で音楽を聴けるようになっていきます。
成長するにつれて、色々な感情を味わうようになり、勇気をもらいたい時や、悲しみの底に沈みたいときなんかに音楽を聴くことが増えていきました。
過去の幸せだった時間に戻れるような気がして、その時間に留まりたい気持ちで懐かしい曲を聴くことも増えていきました。
当時のワタシには、友だちはいませんでした。
言葉を通して互いを認め合い、そして支え合う存在もいませんでした。
その役割を、音楽が担ってくれていたんです。
Whitneyとの出会い
中学生の頃には、洋楽を頻繁に聴くようになりました。それは父の影響が大きかったと思います。
祖母も亡くなり、ますます孤立や孤独を感じるようになった頃、テレビの画面で力強く歌う彼女を見て運命を感じました。
「なんて素晴らしい歌声の持ち主なんだろう。それでいて、どこか悲しい人に見えるのは、どうしてなんだろう」そう思うと同時に、どこか自分の境遇と重ねていたんです。
英語がわからなくても、何かを伝えようと必死に歌い上げる姿は、中学生のワタシの胸に大きく、響くこととなりました。
それからでしょうか。
悲しい時や、寂しいときに、Whitneyの曲を聴くようになったのは。
そして明るい曲よりも、どこか影のあるような曲を聴くようになったのは。
音楽は最大の友であり、代弁者である
特に、心にぽっかり穴が空いた時に、特に音楽を聴く時があります。
言葉では説明もつかないような感情を、別の誰かがメロディーに乗せて代弁してくれているような気がするから。
大人になった今でも、その気持ちは変わりません。
スマホから流れてくる声に、随分と救われました。
亡くなってしまった祖母に無性に会いたくなった時、一緒に歌った曲を聴くようにしています。
子どもの頃に戻りたくなったときは、母の車の中で流れていたSPEEDを聴くこともあります。
泣きたい時には、心を救ってくれた曲たちに耳を傾け、涙を流す理由を作る時もあります。
そうやって、常に音楽の中に身を置きながら、ワタシは感情を見つめる作業をしているのかもしれません。
音楽でさかのぼる
音楽は感情を揺さぶるだけでなく、もう二度と行くことのできない過去に連れていってくれるんです。
写真やビデオでは味わえない感覚を、味合わせてくれるのがワタシにとっては音楽でした。
懐かしい曲を聴くたびに、なんとなくだけど、あの時の香りやカラダを通り抜けていく優しい風が、全身を包み込んでくれるような気がするんです。
この世の中には数々の名曲と呼ばれる歌がたくさんあります。
けれども本当に名曲だと思えるものは、人それぞれ違うでしょう。
どれだけ素晴らしい曲だと言われていても、人によっては興味をそそられないものもある。
本当に名曲と呼ばれるものは、きっとそれぞれの中にある大切な思い出を蘇らせて、あらゆる感情を思い出させてくれるものなのかもしれません。
聴くだけで涙が溢れるようなものだったり、時には勇気をくれて、背中を押してくれるようなものなのかもしれません。
最後に
数々の曲を聴いているワタシですが、また新たに名曲と呼ばれる歌に、大人になってから出会うことができました。
同じように悲しみを抱えながらも、歌声で想いを伝える姿に心を打たれたあの日から。
その曲は、今でもワタシの大切なセットリストの中にあって、時折、一人きりで聴くことがあります。
ましゅぴが歌ってくれる曲に、今では過去を重ね、今を生きようと思えるのです。
そんなワタシは今日も名曲たちと共に、過去や現在を見ながら音楽の世界へと心を委ね、大切な感情を思い出す作業をしているのです。
音楽に自分の気持ちを代弁してもらって・・・。
ナイーブな私に勇気をください
音楽と私的を読んで
大切な思い出を蘇らせて
あらゆる感情を思い出させてくれる
私も納言さん同様、子供の頃に聞いた父親のカセットテープから流れる演歌が好きです。
また、中学生の時に洋楽にはまりました。曲名などは、止めときます、歳がわかりそうなので···笑
今でもテンションをあげたい時には音楽は欠かせないものです。
なぜかアイドル✕メタルのユニットに魅了されて、DVDを見ています。たまに歳がいもなく、ユニットのTシャツも着てニヤニヤしてテンションをあげています。笑
結果的には、納言さんが最初に紹介されていたお母様のかけていた曲を聞いて思うことと同じように、私も亡き父親が特に好きだった演歌を好んで、今も聞いたり歌ったりしています。
納言さんの言葉とおり、大切な思い出と感情を思い出させてくれるものと考えています。
そんなことを思い出させていただいたエッセイでした。
ありがとうございました。