今回いただいたリクエストは、「スカートについて」です。
普段からパンツスタイルが好きなワタシは、めったにスカートを履くことがありません。
今回はそんなスカートについて書いていこうと思います。
それでは、スタートです。
揺れるフリル
幼い頃、ワタシはスカートが大好きでした。
ピンクや赤色が特にお気に入りで、保育園に行く時にはいつも似たようなスカートを選んで履くほど好きでした。
プリンセスに憧れもあったから、いつしか自分もプリンセスみたいに素敵な女性になることを夢に描いていました。
スカートを履いている時だけはいつもとは違った気分になり、そして子どもながらに少しだけおしとやかな雰囲気に浸りつつ、揺れるフリルにあらゆる感情を抱いていたのです。
揺れ動く感情
しかし、小学3年生になった頃から少しずつスカートを履かなくなっていきました。
履いていても気持ちが上がらず、どこか嫌悪感すら抱くようになりました。
好きだった色は嫌いな色に変わり、スカートではなくズボンを好んで履くようになったのです。時折、同級生たちから心無い言葉を言われたことも、スカートが徐々に履けなくなった理由の一つでした。
元々ショートカットだったこともあり、どこか男の子の雰囲気があったワタシに、周りは「おとこおんな」と言うこともあれば、あえて「ぶりっこ」と通りすがりに言われることもありました。
性別は女の子なのに、どうして他の子とワタシではこんなにも扱いが違うのだろうと、疑問に思いつつも、その気持ちを相手にぶつけることすらできませんでした。
ただただ心が沈み、そしてスカートに対しての嫌悪感が増していくようになったのです。
思春期のトラウマ
高校生に上がると、同級生たちもそしてワタシ自身も異性をかなり意識するようになりました。
見た目が可愛ければ優遇され、そうでなければ相手にすらしてもらえなくなる。女の子ではなく、少しずつ女性になっていく同級生たちに対しても混乱と困惑が入り乱れていたような気がします。
さらに当時はまだ、学生服も必ずスカートを履かなければいけない校則だったために、いつもスカート姿の自分を鏡で見ると、気持ちはどんどん沈んでいきました。
(似合っていない、着ることさえ嫌なスカートをどうして履かなければいけないんだろう)そんなことを思うようになっても、心に秘めた想いを誰かに伝えることはできませんでした。
だから少しでも、女性らしくなる努力をしました。
スカートが似合う人になるために・・・。
合わせる必要なんてない
大人になってから、ワタシはほとんどスカートを履くことはありません。
どうしてもスカートを履かなければいけない場面では、やっぱり心がザワザワしてしまうことがあります。
仕事で着なければいけない時、彼氏ができるたびに女性らしく振る舞おうとしていた時、そんな時は気持ちを隠し、全く違う人になりきることを選んでいました。
そうやってどんどん広がっていく心と体のかいりに、随分悩んだ時期もありました。
だから今では我慢することをやめて、自分の好きなスタイルを貫く選択をしたんだと思います。
誰かに合わせるのではなく、自分の心に合わせることを選びました。
一年に数回だけ
ただ全くスカートが履きたくないと言うわけでもなく、本当にごくたまにスカートが履きたくなる時期がやってくることもあります。
そんな時は、もちろんスカートを履くのですが、履いた瞬間にどうも力が入らないような、いつもの自分ではなくなってしまうような感覚に襲われてしまうのです。
心では「スカートを履きたい」そう思っているワタシと、「スカートなんて履きたくない」と言っている体。まだまだ心と体が追いついていないことも多くあるのでしょう。
TPOに合わせてお洒落を楽しむ
性別関係なくパンツスタイルが当たり前になり、そして今では男性の方でもスカートスタイルを楽しんでいる人たちも増えてきていると思います。
自分の好きな格好を楽しんで、自分の心が喜ぶファッションを貫く。それが何よりも大切なことだと思っています。
ただその中で、独りよがりにならず、TPOに合った服装をしているかどうかということは、スカートに限らず気をつけているんです。
世界中どこを探しても自分と全く同じ感情を持ち、同じ感性の人と出会うことは、きっと不可能なんです。
ワタシのようなスタイルを見て、「素敵だね」と言ってくださる方もいれば、否定的な感情が生まれる方もいると思います。
大切なことは、全ての人が気持ちよく過ごすことはできないけれど、場所や雰囲気に合わせて服装を楽しむことではないかと思うんです。
闇雲に否定をしないで
ただ世の中には、自分と違う感覚を持っている人を真っ向から否定される方も存在します。自分の個性は認めていても、他人の個性を認めない人は悲しいけれど、一定数存在するんです。
だからこそ、心無い言葉を言われ悲しんでいる人も多く存在しています。
そしてかつてのワタシも、その中の一人でした。
迷惑をかけているわけでもなければ、暴言を吐いたわけでもないのに、上から下まで見られたり、聞こえるように嫌な言葉を言われたりしたこともありました。
そんな時は、あえて大好きな音楽を聴きながら堂々とまるでランウェイを歩く気持ちで振る舞うようにしています。
誰にも迷惑をかけていないのなら、堂々とすればいい。
自分のスタイルを気に入っているのなら、性別も年齢も関係なく好きなファッションを楽しめばいい。
そして心の中で、こう言ってやるんです。
「スカートだろうが、ズボンだろうが、性別がわからなく見えようがこれがワタシのスタイルだから。自分の心が喜ぶものを素直に楽しめるワタシは、彼らよりも人生を豊かにできているはずだ」ってね。
最後に
あらゆる方がファッションを気軽に楽しめるようになり、そして自分自身の中にある個性を発信し、表現できる世の中になっています。
自分と違う感性の人を否定するなんて勿体無い。
性別や年齢に縛られず、堂々としないと勿体無い。
ありのままの自分のスタイルに誇りを持たないと、勿体無い。
そんな気持ちで今日もワタシは自分のファッションを貫いて、そして大好きなパンツを履きながら一人ランウェイを堂々と歩いて行こうと思うのです。
ナイーブな私に勇気をください
揺れるスカートを読んで
そうですね、納言さんのSNSで投稿されているコーデ、スカートは見かけませんね。
でも、そのことはこうして読んではじめて気付きました。そう言われたらって感じですが、パンツスタイルになんら違和感や疑問なんて思ったことはありません。大変、素敵なコーデばかりお似合いです。
私が感想コメントで良く用いる
『あくまで、私的な考えで他の考えを否定するものではありません』
そんな言葉が頭を過りました。笑
私もスカートを履いていたことがあるのですよ。笑 以前、民族衣装のプチコスプレをしていた時に···スカートより刺繍などが、派手でスカートの方が目立ちませんでした。笑
追記 納言さんの着物姿は、言葉を失ないます!素敵すぎー!
いつも読んでくださり、ありがとうございます。
そうなんです。元々はスカートが好きだったんですけど、成長とともに自分はスカートよりもズボンが好きで、スカートに対して嫌悪感を感じることも多くありました。
きっとワタシの中にもまだ、「スカートは女性が履くものなんだ」という概念が取りきれていない部分があるのかもしれません。
ただ今の時代は、男性の方もファッションの一部としてスカートを取り入れたり、新たなスタイルを確立している姿を見ると、なんだか嬉しい気持ちになっています。
ファッションに性別は関係なく、自分が着たいと思うものを自由に着ることが何より大切なんだと、それこそSNSをやりながら痛感しています。
着物姿を褒めてくださり、ありがとうございます。
ワタシもすごく気に入ってる写真の一つだったので、そう言っていただけると尚更喜びが増していきますね!