ワタシがまだ20代前半の頃、少しずつSNSは発達し、周りの人のほとんどがSNSをやっていました。
ランチに行けば写真を撮って、何かをすれば写真を撮る。
今目の前にある時間を大切にせずに、写真に気を取られている人たちが異様に見えていたんです。
さらには、そこで知り合った人たちとトラブルになったり、リアルの友だちの愚痴をSNSで匂わせて書いている人もいました。
そんな姿を見て「SNSだけは、絶対にやらないようにしよう」と密かに誓った覚えがあります。
あまり印象の良くなかったSNSを、30手前でやるとはこの時は微塵も思っていなかったんです。
SNSを初めたきっかけ
ちょうど29歳を目前に、ワタシは本格的にSNSを始めるようになりました。
その時は仕事も辞めていたし、やっていることと言えば、どこかのサイトにエッセイを投稿して、数人の人たちに読んでもららう日々。
どこかで欲が出ていたのかもしれません。
もっと読んでもらいたい。
もっと知ってもらいたい。
そんな風に思うようになった時、ふとSNSをやってみようか迷いました。
色々思うことはあったけれど、やってみないと分からないこともある。
そう思い、勇気を出してSNSを始めることにしました。
迷走期
いざ始めてみると、フォロワー数も少ないし、知り合いだけで構成されたものは、結局やっていてもあまり意がありませんでした。
周りを見てもフォロワー数が多い人は当たり前のようにいて、自分よりもお洒落で素敵な人も山ほどいます。
そんな人たちにワタシはどうやって対抗していけばいいのか、むしろどうやって知って貰えばいいのかさえも分かりませんでした。
ただただ時間の流れと共に待っているだけで、行動の起こし方も、知ってもらう術も分からないまま、意味のない投稿を繰り返していたような気がします。
自分から行くことで
ある時、知り合いの人にこんなことを言われました。
「どんなこともそうだけど、知ってもらいたいなら自分から相手を知らないとね。じゃないと、向こうも『知りたい』とはならないでしょ」と。
その言葉にハッとしたワタシは、少しずつ色々な人の投稿を見るようになり、そしていいなと思った人には自分から関わるようにしていきました。
すると一人、またひとりと繋がりが増えていき、少しずつ見てくれる人も多くなっていきました。
今までは「どうせワタシなんて」が口癖だったけれど、自分から行動していくことが楽しいと思い始めたのは、この時からだったと思います。
やり続けた先に
SNSを本格的に始めて、もうすぐ一年が経とうとしています。
その間には、今まで知り合うことのなかった人たちと会ったり、関わったり、実際に直接お会いしたりすることもありました。
普通に保育士として働いていたら、出会えなかった人ばかりです。
その中にはエッセイを読んでくださり、毎回のようにコメントを送ってくださる方もいます。
辛い経験を勇気を出して話してくださった方もいました。
中には、同じ保育士や元保育士として、言葉をかけてくれた人もいました。
ワタシがかつてやろうとしていたことが少しずつではあるけれど形になっていく、そんな気がしているんです。
繋がりを大切に
今の時代は、簡単にSNSで人と出会い、交流を深めることも、時には友人が出来たりすることもある時代です。
かつてのワタシだったら、捻くれていたから「こんなことをやっていても意味がない」と、やりもしないで文句ばかり言っていたと思います。
けれども今は、SNSをやっていて本当に良かったなと感じられることばかりです。
ただ使い方や、やり方を間違えてしまえば、どれだけ便利なものでも凶器に変わってしまうこともある。
だからこそ、使い方は慎重にならなければいけないと思います。
けれども、SNSをやっていたからこそ、7年ぶりの再会を果たした友人もいます。
心の中の話を信頼して話してくれた人もいます。
コメントを通して、想いを伝えてくださる方もいます。
何より、ワタシ自身が繋がりの中で多くの勇気をいただいているんです。
きっとこれからも新しく出会い、また繋がりを増やして関わることがあると思います。
そうやって、色々な人の手を借りながら、ワタシはこれからの人生を歩んでいくのでしょう。
沢山の人のエネルギーが刺激となって、いつかそれが勇気に変わることを知れたから。
ナイーブな私に勇気をください