二つの縁の中にいる

オリエンタル納言日常日記

皆さんは「縁」という言葉を信じますか?

という書き出しになると、なんか勧誘みたいですが…。笑

ちなみにワタシは、今までの人生では信じていませんでした。

というよりも、正確には信じようとしていたけれど、信じた先に何もなく、いつも悲しい思い出だけが残ることが多かった、というのが正しいかもしれません。

いつしか、「世の中に縁というものなんてない。それはただ、都合のいいように解釈しているだけなんだ」と思うようになりました。

当たりっこないと思いながら向かった神社での参拝、縁を求めて占いに頼ったこともありました。

けれども、本当に合っているのかどうかさえも分からず、嫌なことは当たっているような気がするけれど、いいことはまるで当たらない気がしてならない。

人の繋がりも、物や出来事の繋がりも、どれもが胡散臭く感じるようになってしまったのです。

いつしか、縁という言葉を避けるようになり、そして信じることもやめてしまいました。

少しずつ動き出した歯車は

しかし、去年の10月に仕事を退職してから、縁というものを強く感じる出来事がありました。

そしてそれは今でも続いているようなんです。

かつて仲の良かった先輩は、仕事を辞める直前まで遊んだり、時には相談に乗ってくれることもありました。

けれども、辞める前に仕事を休職した途端、連絡はパタリと途絶え、そして辞めるまで一切の連絡を取ることはありませんでした。

その兆候に、まだ仕事を辞める気配が全くなかった頃、ある日を境に、理由はないのに話が合わなくなってしまったのです。

とても仲が良く、職場の中でも色んな相談ができるほど信頼関係はできていたはずなのに。

その関係はいとも簡単に、プツリと切れてしまいました。

そして友人関係もそうです。

彼と結婚する前までは頻繁に会っていたり、遊んでいた友人が何人もいました。

心の底から信頼していたはずなのに、その友人たちともパタリと連絡は途絶えてしまい、今では何をしているのかも分からない状態になっています。

どうして立て続けに関係が切れてしまったのか、それはワタシにも理解できず、そして頭の整理も追いつかないまま、時間だけが過ぎてしまったのです。

出ていく人と入ってくる人

先ほど話した出ていく人の反対もあり、数年間連絡を取らなかった友人と再会し、昔以上に仲を深めている人もいます。

また出会ったこともなかった人と会ってみたり、知らない場所を訪れてみたりと、新しいことに挑戦する機会が増えていきました。

まさに入れ替わりのようにして、仲の良かった人たちは去り、新たな人との出会いがやってきた。

それはもしかしたら、「縁」運んできてくれた何かなのかもしれない、そう思うようになったのです。

直感で感じる縁たちは

最近では、本当に色々な人や物との出会いや別れを経験しています。

大切だと思っていた人と離れることもあれば、新しい人がやってきて人間関係を構築することもある。

昔のワタシであれば、過去の人たちにすがっていたし、離れてしまうことに恐怖心すら抱いていたかもしれません。

「どうして行ってしまうの・・・。一人にしないでよ」そう言いながら。

けれども今は、また別の感情が生まれ始めているのです。

「きっとこれは、もともと決まっていた運命であり、どんなことにも理由があって、縁というものが存在するんだ」そうやって、引き止めることをやめました。

確かに昔からある縁が切れてしまうことは、とても悲しいことです。

気持ちが吹っ切れるまでには、随分と時間と、気持ちの整理が必要でした。

けれども今は自然の流れに逆らわずに、目の前に訪れた現実を受け止めるようにしたんです。

離れてしまうことには理由があるし、どうしようもないこともある。

それを一つひとつ悲しんで後悔していたら、ワタシの心も保てないでしょう。

だから、考えることをやめました。

きっとこれも運命であり、全ての縁に意味があるのだと思うようにしたから。

夢が運んでくれた、最大の縁

こうして前向きに考えられるようになったのは、ワタシ自身が夢を持ち、活動をしているからだと思います。

そしてその中には応援してくれる人、支えてくれる人、そしてエッセイを読んでくれている人がいることが、何より心を安定させてくれているのでしょう。

もしも昔みたいに、目の前にあることばかりを見つめて、前を向くことをしなければ、きっといつまで経ってもその場で足踏みをしているような状態だったかもしれません。

人が離れていくことは、新しい縁と出会わせてくれるチャンスだと、今のワタシなら思えるんです。

そして一番大切なことは、どんな状態であっても離れずにそばに居続けてくれる人たちの存在ではないでしょうか。

去ってしまった人たちのことを考えて時間を潰すよりも、目の前にいる大切な人たちのことを考えて、毎日を生きていきたい。

そう思えるようになったのも、きっと夢が運んでくれた縁だと思うのです。

この先の未来では、人も、物も、運命さえも変わっているかもしれない。

けれども一つだけ、自信を持って言えることがあるんです。

それは、辛い時も嬉しい時も変わらずにそばに居続けてくれた人たちだけは、きっとどんなことがあっても離れることはないということ。

そしてその人たちをこれからも大切にしていくことが、人生を切り開くための縁を結んでくれる唯一の方法だと思うから。

今まで信じてこなかった縁というものを、これからは少しだけ、信じてみようと思いいます。

たった一人ではなく、大切な人たちと一緒に・・・。

ナイーブな私に勇気をください

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