さて、今回のタイトルを見た瞬間に、「えっ！？なになに。さよなら無職って！！」と思ってくださった方もいらっしゃるのではないでしょうか・・・。
そうなんです。
納言はなんと、4月から新たなことを始めます。
今回は、そのご報告も兼ねて書いていこうと思います。
それでは、スタートです。
地獄の2022年6月
ワタシが栄養失調とうつ病で倒れたのが、この2022年の6月末でした。
それと同時に、病院からは「今すぐ休職してください」とまさかのドクターストップがかけられてしまったのです。
文字通り、ここから地獄のうつ病と闘う毎日がやってくるのですが、この期間はワタシにとっても、そして陰で支え続けてくれたましゅぴにとっても、暗いトンネルの入り口に立った瞬間でもあったと思います。
いつ抜け出せるかもわからない道を、ただひたすら歩いて行かなければならない毎日が、ここから始まったのです。
こぼれ落ちる涙を
休職してからほぼ毎日のように、ワタシは夜になると涙が溢れて止まらなくなりました。
寝るのが怖くて、夜に身を委ねることに恐怖心すら抱くようになりました。
目を閉じたら最後、この世界と永遠にお別れになってしまうのではないだろうか。そんなありもしない漠然とした恐怖に体ごと支配されていきました。
ワタシが疲れ果てて眠るまで、彼は震える体をさすり、何度も「大丈夫。大丈夫」と声をかけ続けてくれました。
夜が怖くてたまらない。
生きているのが、辛くて仕方がない。
そう思いながら、いつも枕をびしょびしょに濡らしながら眠りについていたのです。
止まらない暴言は
心が蝕まれて以降、うまく行かないことの全てを彼のせいにするようになりました。
考えればわかるようなことなのに、考える前に彼を傷つけるための言葉が出てしまい、後悔する間もなく見えない刃物で切り付けるようなことをしていたと思います。
時には寄り添って、時にはじっと耐えて、目に涙を浮かべながら我慢する彼の顔は、今でも忘れることができません。
それでもワタシはワタシで、どうすることもできない怒りも、悲しみも、そして虚無感も全て、彼にぶつけるしかありませんでした。
少しずつ前を向いて
長いトンネルの出口が見え始めたのは、今から数ヶ月前からだったと思います。
これまでの出来事について、人生を賭けて書いた私小説の応募、それがワタシが前を向くきっかけになったと思います。
言えなかった気持ちを吐き出すように、感情をぶつけるように、文字通り命を削って書いたのです。
賞の応募をきっかけに、私たち夫婦は、人生で一番と言ってもいいほど文字と、そして過去と向き合いました。
時には大きな喧嘩もしたし、2人で涙を流しながら、パソコンに向かうこともありました。
ワタシは命を削りながら文章を書き、彼は命を削りながら、ワタシを支え続けてくれました。
一歩を踏み出して
そして今年の3月、ワタシはある行動を起こしました。
「ましゅぴ。ワタシそろそろ働こうと思う」と。
そこから求人サイトを見たり、無職の集いに行ったりもしましたが、なかなかいいところが見つからず、また過去に負った心の傷のせいで不安もあって、さらに視界がぼやけてしまうこともありました。
あれだけ傷ついたはずなのに、どこかで思ってしまったんです。
「どんな形でもいいから、保育士に戻りたい」と。
そして今年の4月に、ワタシはまた新しい場所で保育士として働くことが決まりました。
ワタシは無職の元保育士ではなく、現役保育士に戻る選択をしたのです。
夢を追いかけて
今まではがむしゃらに保育のことだけを考えて生きてきました。
子どもたちと関わることが、人生の全てだったから。
けれども、今のワタシには大きな夢があります。
だから保育士に戻ると言っても、がむしゃらに働く道は選びませんでした。
子どもたちともう一度関わりながら、エッセイストとして保育士の笑顔を守るために、そして子どもたちの未来を守るために文章を書き続けていこうと思っています。
元保育士だからこそ言えることが沢山ありました。
これからは、現役保育士だから言えることをワタシなりに文章にしていこうと思うのです。
うつ病と向き合って
うつ病は、心の風邪だと言われたことがありました。
完治したわけではなく、これからも上手に向き合っていかなければならない病気だと思っています。
そんなワタシが約2年の歳月をかけて、ようやく本当の意味で前を向いて歩き始めています。
病気になって失ったものが、山ほどありました。
その反対に得られたものも、また多くありました。
この先もまた、つまずいて、悩んで、自信をなくすことがあるかもしれません。
けれども、やっぱりワタシは保育士という仕事が好きで、子どもたちのことが大好きです。
そんな自分を誇りに思い、ワタシにしかできないやり方でこれからも文章を紡いでいこうと思います。
保育士とエッセイスト、二足の草鞋を履いて活動を広げられるように・・・。
最後に
今まで多くの時間を共にしてくれたあなたには、感謝の気持ちでいっぱいです。
働けないワタシのために、必死で働いてくれてありがとう。
どれだけ疲れていても、文句を言わずに寄り添い続けてくれてありがとう。
地獄のような日々を一番近くで見ていたからこそ、前を向き始めたワタシを見て、涙を流してくれたあなたの顔は、この先も一生忘れることはないでしょう。
あなたに出会えて、夢を追いかけることへの希望を見つけ出しました。
生きる喜びを感じられるようになりました。
これからもきっと、ぶつかり合うこともあるでしょう。
2人で悩んだり、迷ったりすることもあるかもしれません。
そんな時は、2人で話した言葉を思い出して欲しいんです。
「夢を追いかけることは、簡単じゃない。そして、その夢に向かって走り続けることはもっと簡単じゃない。でもきっと君ならやれる。その力が君にはあるんだから。だからどれだけ辛くても、険しい道のりだったとしても、僕は君の夢を応援するから」そう言ってくれたことを。
「あなたの言葉で、ワタシは夢を追いかける喜びを知りました。自分が初めて何者かになれる気がしたんです。だからどうか力尽きるまで、一緒に走り続けて欲しいんです」と返したことを。
そしていつか、夢が叶った時には、「あの時は辛かったけど、この景色を見るために走り続けてきたんだ」そうやって2人で泣きたいと思うから。
ナイーブな私に勇気をください